無謀にも月初めに有給を申請。
快く休みを下さる職場環境に感謝しながら、娘を保育園に送り、その足で朝一番にサウナへイン。
こう書くととんでもない不良みたいだな。保育園に娘を預けてサウナって。いやまあ、そのためだけに保育園にお願いしたわけではないのだが。
1時間程、ウェルビー今池の早朝営業に感謝しながら蒸される。会計時に同じくスーツ姿の若い会社員2人と同じになったのだが、向こうは完全に出張中、僕はその後に仕事関係の方々に挨拶に行くためにスーツ姿なのであり、ここでも平日の有給の悪魔的な快感を再認識。
少し前まで職場の新しい試みで1ヶ月程職場交代で近隣エリアの管理職の方が弊支店に来られていたのだが、その方の最終日に娘が発熱したため急遽お休みを頂いてしまっていた。折角1ヶ月お世話になったのだから直接ご挨拶をしたい、と義理と人情を大切にする舟橋は実家から程近いその方の支店に向かったのであった。
の前に実家近くの支店に友人が働いているので様子を見に行ったところ「おーおー上がっていけ上がっていけ」とかっての上司に声をかけて貰い、談笑。
人に会って話をするのは、楽しい。
朝早めの時間から営業している洋菓子店がその近くにあったので、手土産もここで入手。
なんだかんだで上司に挨拶をしたのは10時過ぎであった。
突然の訪問に驚きつつも「ちょっとお茶でも行こうか」と連れ出して頂く。
名古屋市千種区覚王山は大変お洒落スポットであるのだが(普段はハードオフくらいしか行く機会がない)、そこの喫茶店であるからしてこれまたお洒落。「行こうか」でそういうところに部下を連れ出せる管理職に、私はなりたい。
「これからの人材育成は心をこじ開けるのではなく、その人自身の人生に寄り添って心を開いていかねばならないよ舟橋君。だけども君の、そのこじ開けようとする力強さもまた、持ち合わせていて欲しい」というアドバイスが心に残っている。
「また時間が出来たり気分転換したくなったらいらっしゃい」と妻に手土産まで持たせて頂き、楽しい支店訪問は終わったのであった。
午前中から随分と人に会いに動き回ったのだが、この日有給を取得したのは元々ライブの予定があったからである。
この日は鈴木実貴子ズのサポートで大阪SOCORE FACTORYへ。
入り時間が遅めという事で昼過ぎの集合であり、午前中は大いに動き回ったのであった。
往路は運転するのが最近のトレンド。半ばで各務君にスイッチ、後部座席でウトウトしていたら大阪到着。
SOCORE FACTORYは初めての訪問である。鈴木実貴子ズ(バンド編成)では以前僕抜きで出演した事があるのかな、倉庫をライブハウスにしましたぞ的なカジュアル感が楽しい場所で、ステージも大きなスピーカーの上に作られているのであった。こりゃあきっと大きな音で鳴るに違いない。
鈴木実貴子ズ(バンド編成)のステージ上、ベースアンプから鳴る音は、僕の感覚上、非常に小音量である。極小ではないけれども必要最低限で抑えている感覚で、その必要最低限にも時として至らぬ程の音量である時もある。
スタジオ練習も小音量気味であったからして、最近はもう少し出しても良いのではと話題になったので少しずつボリュームを上げているのだが、これはひとえにこのバンド編成を通じての活動で得た知見に依る。
鈴木実貴子ズのような歌をガンッと前に出す(鈴木さんの歌は前に出てくる、のだけれどもそれでも電気的に増幅された信号がその大小に無自覚であれば、きっと阻害される部分も少なくはないはずだ)バンドであればステージ上で鳴っているアンプからの出音、ドラムの生音はそのまま客席にも届き得るのでなるべく小音量の方が良い。歌には増幅に限界が必ずあるので、無理を強いない方が全員が伸び伸びと表現の余白を残したまま演奏する事が出来るであろう。故にステージ上で鳴っている音は必要最低限、増幅はPAに任せるのが一番無理がない。
この本来であれば至極基本的な思想に、僕はバンド活動20年程でようやく到達する事が出来た。ただただ良い「良い信号」をPAにまで送る事が出来れば、それが増幅と調整を経て最適な状態でアンサンブルするはずである、そしてそれは「かくあるべし」と自覚的に鳴らされる「大音量」と別次元で尊い事である。大音量に込めるロマン、情念の部分と理知的であるアンサンブルの部分の折り合いがついた音量、これが僕の「必要最低限」であり、今のところその判断はアンサンブルを崩壊させていないのだが、ではこの日はどうであったか。
共演のFIVE NO RISKのTEPPEI先輩が終演後「歌がガーンと出てるのにバンドとして音圧が滅茶苦茶あった」と褒めて下さった瞬間、僕ぁ2022年一番のガッツポーズを(心の中で)したのである。
記録映像で振り返っても歌が明瞭、かつ各楽器の音が明瞭でそれら一つ一つがアンサンブルに貢献している様は見て(聴いて、か)とれた。
PAさん有難うございます。それぞれの持ち場で徹すれば、必ず良い結果に至ると肌で感じさせて頂きました。
2022
この日は「音量」そして「アンサンブル」について、もうすぐ2022年も終わろうというのに酷く感じ入った日であった。