龍宮ナイトに出演してきた。

JONNYで龍宮ナイトその二十三に出演してきた。

オシリペンペンズに衝撃を受け、カリスマ性という奴を目の当たりにし、俺はあとどれだけ色々なものをインプットしたりステージに立ったり悩んだり迷ったり確信すればあの貫禄を、あの風格を、そしてあの美しさを手に入れられるのか、と思いを馳せた。生まれつきのものも勿論あるだろうけれども、それだけだとハナから諦めるのは違う事である。望んで足掻いた結果、手に入らないなら手に入らないでその過程、悪あがきこそが美しい。

今日のJONNYの演奏について。

勿論大前提としてライブが失敗だったわけではないし、あの場に於いて全力を尽くした。会場が騒然となる程ひどいライブをしたわけでもない。それでもこの不甲斐無さが残るというのは、やはりバンドとしての更なる高みを渇望する求心力、そしてバンドとしての弱さが浮き彫りに、少なくともメンバー間で確信出来てしまったからだろう。

音楽というのは美しい、或いは耳に残る旋律と精神を高揚させる進行が必要であるとされる瞬間が多いと思うのだけど(勿論その限りでないのも理解しているつもりだ)、バンドでのライブ演奏というものは気迫で伝わる部分も多いと僕は考えている。

死んだ精神で演奏される死んだ音楽よりも、己の全てを賭して演奏される、結果的に不安定な音楽の方が人の心を掴んだ瞬間というのを僕は何度も観ているし、素晴らしい音楽の背後に演奏者の感情が見え隠れし、究極的には人柄までも滲み出てしまうステージというのは演奏者に物凄く感情移入してしまう。

主観的な話になるけれど、気迫がものをいった瞬間というのを今まで何回もやってきたライブで幾度となく経験してきた。

今日のJONNY、想像を絶する気迫が顕在化するまで至らなかった。己の限界を超える何かが出るライブが結果的に達成感があるのだけれども、今日は様々な要因(外的要素は一切ないですよ。全てはバンド側に起因するもの)により100%以上のものは出なかった。

悪いライブではない。しかし史上最高記録を打ち破るライブではない。

これは勿論、ライブを愉しんで下さった皆様を否定するつもりもなければ裏切るつもりも毛頭ないのだ。けれどもバンドマンとして、毎回最高以上のライブをしなければいけないと思うのだよ。

そういった意味では今日のライブは実に学ぶべき事が沢山あった。バンドとして取り組むべき課題が浮き彫りになり、そして今後のライブ活動が愉しみにもなった。

バンドは這い上がる方が面白い。

右手の肉を少しばかり持っていかれたし、左手の薬指も痛めたりしたけれど充実感のあるライブだった。

コメント

  1. 山だ より:

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    共演できて羨ましい・・・。

  2. 舟橋孝裕 より:

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    >山ださん
    オシリペンペンズ、個人的には二度目の共演だったりするのですよ。
    会場入りした際にご挨拶しましたらば、大変丁寧な方々でした。