昨日はスケジュールがギッシリと詰め込まれた一日だった。基本的に「忙しい」と自分で言うのは嫌いだし、自分で言うのには結構な抵抗があるのだけれども、ここ最近で「忙しい」と言える日があったとするならば昨夜がまさしくそれだったのだろう。
昨夜は金山のCLUB SARU にて非常のライセンス のベーシストkazさん企画に出演、普段なかなか立ち入る機会のないクラブでの演奏に胸を高鳴らせた。内装が随分とお洒落で、出演者にもステージを見下ろせる広々としたスペースが用意されており、快適快適。
共演者の方々が、共演する機会のなかなかなかった音楽を演奏する方々だったので実に興味深く各バンドの演奏を楽しんだ。グレッチのビグスピーアームのサウンドはえもいえぬ快感を感じさせてくれると再認識。あとあれだね、オールバックでビシッと決めた方々っていうのは漢らしくて格好良い。お客さんもビシッとキメた方々が多くて、そんなフロアを眺めながら物思いに耽る。
往来を歩いていて今日のお客さんに囲まれたら間違いなく自分は臆するだろう。それくらい体が大きく、そしてある側面においては攻撃的なファッションをした方々が今日は散見出来る。しかし今日俺は演奏をしに来ているのだ。自分にとって最高の武器にして最大の防具、エレクトリック・ベースギターとエフェクト・ペダルを用いて彼らをどれだけギャフンといわせる事が出来るのか。ステージに上がっている間は闘争なれば、今日の俺は闘争をしに来たのだ。逃走、終わり!闘争、はじめ!
考えているうちに出番がやってきた。
演奏の精度や僕のMCの是非(機材トラブルは何故起こるのか/電気信号に於ける歪みについて/ロックンロールには歪みが必要である、等々を得々とクラブで語る僕。見守るオールバック、リーゼント、そしてハンチングのお客様方。シュール!)は置いておくにしても、僕はただの一秒も臆する事なく演奏を最初から最後まで完全に楽しみきった。フロアからもこちらを集中して観ている気配が伝わってきたし、実に満足出来るライブだった。
一日通して様々な方々とお話したけど、皆さん良い人達だった。僕は無条件で体が大きくてタトゥーが入っている人(実際、バンドマンに於いては珍しくともなんともないのだけれども、こればっかりは幼い頃からの生活環境が関わっているが故にどうしようもないのかもしれない)にビビッてしまう小心者だけれども、少しだけそれが緩和されたのではないだろうか。
ライブ終演後、主催者のkazさんに挨拶をしてそのまま迎えに来てくれた吉田君の車に飛び乗る。
ライブ終了時刻、24:00。そしてパイプカットマミヰズスタジオ練習時間、24:00~29:00。ノー!
金山から東山の練習スタジオまで車で移動、片付け、挨拶と終演後はバタバタしていたので車中でやっと一息つけた。
唯一の心残りは同日同時刻に新栄でやっているベーシスト飲み会に参加出来ない事くらいか・・・。終演時間によっては或いは、と思っていたのだが、この時間ではしょうがない。言いだしっぺなだけに心苦しいなあ。
「あ、新栄通るわ」
・・・何だと!
吉田君に数分くれと言い残して、ベーシスト飲み会が挙行されている某中華料理屋(新栄CLUB ROCK’N’ROLLにここ数年の間に出演されたバンドマンなら或いはご存知かもしれない。そう、あそこである)に駆け込む。
果たして、親睦と交流、情報交換と酒に飢えた名古屋のベーシストが10数名集まっているのであった。ここまで沢山の人間を集めた三宅さん(GRANCH )、彼女の交友関係の広さを痛感した瞬間である。お馴染みの面々、そしてはじめましてな方含め、沢山のベーシストが一同に介しているというその光景はただただ感動であった。
願わくば彼らの輪に入って一緒に飲み、食い、語らいたい。
しかして僕には練習がッ!
うああああああ離せええええええええ
慌ててスタジオに駆け込み、結局一時間遅れで練習を開始する。メンバーには申し訳ないと思いつつも、微塵も怒らなかったパイプカットマミヰズ。不穏なバンド名の割に温厚な人達の集まりだよ。
で、朝5時まで練習、帰宅。
分刻みのスケジュールに「まるで芸能人だね」(吉田談)と言われるのも納得出来る移動距離ではあったけれども、面白くて愉快で刺激的な一日だった。バンドの用事で慌しくなるのなら全く構わないのだなあ、と同時に再確認出来た一日でもあった。
しかしこのエントリー、書いてる間にテンションがどんどん上がっているのがわかるね。読み返すと顕著。
まあたまにはこんなのもアリって事で。
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