KATANASOUND 重低音 SUPER BASS FUZZ

続・我が逃走
はじめてデジカメで写真撮ってみた。
拡大した時の鮮明さが違うね。

ファズベースには、偉大なる先達への憧憬の念を思い起こさせる何かがある。

それくらい僕にとっては思い入れのあるものであり、身近であって欲しいサウンドだ。

以前から気になっていたKATANASOUND 「重低音 SUPER BASS FUZZ」を臨時収入があったので購入。決して安い買い物でもなかったし、身近に置いてあるお店がなかったので(遠征の際に試奏しに行くという発想がなかったわけでもないのだが)一瞬迷った。けれども昔から憧れていたペダルではあるし、その段階で自分のモチベーションが「今回逃してもいつか必ず、買う」と断言出来る程に高まっていたのでそれならば、と思い切って購入。

スタジオでドラム、ギターと共に鳴らすまで結構ドキドキものだったのだけれど、結果は大成功。初回から相応に音を追い込めたので、今後も問題なく使っていけそうだ。時間をともにして経験値を積ませてやればもっと僕のシステムに馴染んでくるだろう。

本機のコントロール部は「原音」「均衡」「音色」「保持」と一見個性的ではあるけれどもその実「ドライ音レベル」「エフェクト音レベル」「トーン」「ゲイン」と極めて明快。音作りのキモとなるのがドライ音とエフェクト音のバランス。今までドライ音をミックス出来る歪みペダルはそれなりに触ってきたつもりだが、ブレンド具合を調整するのではなくドライ音とエフェクト音をそれぞれ個別に設定してバランスをとるパターンは初めて故(そういえばオクターバーとかではあったな、そういうの)、若干戸惑った。

というのも本機を特徴付けている「奇声」スイッチ、オクターブ上の歪みを追加するスイッチなのだが、これを踏んだ際にドライ音とエフェクト音のバランスがうまくとれていないと低域がスッカスカになるのだ。オクターブファズとしてのサウンドが過激、かつ振り切っているためにドライ音をうまく足してやらないと僕の望んだアンサンブルの中で主張するベースギターとしての過激な音からはイメージがかけ離れてしまう。飛び道具としてならそんなの無視してやればいいのだが、折角なのでガツガツ踏んでいきたい故、そこは試行錯誤。

で、触って頂ければすぐにご理解頂けると思うのだが、ドライ音とエフェクト音の比率が4:3程度で設定してやれば問題なさそうである。つまり「原音」ツマミが時計でいう3時の位置ならば「均衡」ツマミは12時といった具合だ。

もう少し過激にいきたい場合は5:4でもいい。「原音」ツマミの位置はバイパス時との音量差をどの程度出したいかで決めれば良いかと思う。

歪み方は粘りのある比較的ベーシックなもの。「奇声」スイッチをオンにしなければ堅実な歪みサウンドも出力出来るだろう。けれども本機の最大の魅力は「奇声」スイッチにあると感じる。音の壁のようなサウンドが自分のベース・アンプから出力された瞬間は興奮モノだ。

愛すべき、日本出身のファズペダル。

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