「口に革のストラップくわえて、るろ剣みたいだったよ」「え、やった!」

3月3日は新栄CLUB ROCK’N’ROLLにパイプカツトマミヰズで出演。

ザ・フロイトの小森君がブッキングマネージャー 本多さんに「やって御覧なさい」と、つまり「俺の頭にズブロッカ」の時と同じ流れで結成した「クロッポコ人」と共演。各務君はクロッポコ人にパイプカツトにと一日お疲れ様でした。

クロッポコ人、小森君が「結成1.5ヶ月の新人ですよ」って嘯いてたけどなかなかどうして!ドロドロさが増したおぼろげみたいで(歌ってたのおぼろげのしゃこちゃんだしね)僕は良いバンドだと思ったけどなあ。

ホテル・カリフォルニアみたいな泣きのギターソロは意外にも好物です。

演奏開始数分後、暫時のブレイク。その瞬間に各務鉄平が叫んだ。

「ギターの音が出ねえ!」と。

鍵盤がメインリフを奏で、歪んだオルガンの独奏で終わる曲、終盤伊藤誠人は歌った。

「ダーダッダッ! ダーダッダッ!」

オルガンのフレーズを口で歌うなんて。

気合いを入れて演奏中、ベースのストラップが千切れた。

咄嗟に「これをガムテープか何かで修繕してまとまった時間ベースの音が出なくなるより、ずっとましだ」と判断、ベースのストラップピンから垂れ下がっているストラップの残骸を口に咥え、ベースを口から吊っての演奏。

ラスト3曲。

色々なドキュメンタリーがあった、と思う。

演奏のインパクト、衝撃、構築美よりもふとした瞬間の生々しさや「トラブルにどう立ち向かうか」みたいな部分をエンターテイメントとして昇華しようとしたのは、良くも悪くも僕達であって、そして良くも悪くもそういう部分がむき出しになった30分となった。後悔はしてない。後悔するくらいなら本番前に「あ、ストラップ千切れそうだ」って思った時にガムテープで適当に済まさない。

…不確定要素が多い方が、圧倒的に面白いライブもあるのだ。これは手抜きとかそういうのではなく、紛れもなく芸術もそうであると思う。ライブハウスで炸裂する多くの芸術や創作物、表現は確固たる信念や構築の積み重ねで生み出されるが、瞬間の無自覚や予測不可能な事故によってそれらが発生する瞬間も決して少なくないだけ見てきたのだ。それらが先行、それらが先にいってしまうのは快くないけど。

僕がそれを信じられなくて、どうするってんだい。

イベント最後の志乃バンド、これがただただ素晴らしかった。

磨き上げられた演奏家達の演奏が見事に一つの音楽として結実し、それらの力を得た志乃さんと志乃さんの曲の無敵っぷりったら!

出演者からも、来場者の中からもステージ脇から恍惚とした表情で見守るバンドマンがいたのはきっとそういう事だろう。良い音楽をやればそこには過激過ぎるパフォーマンスもギミックも特別斬新な楽器もいらないという「語彙力と表現力があれば大切なのは筆ではないんだよ」って事が再認識出来る貴重な瞬間でした。

打ち上げから帰宅すると、もうすっかり夜中である。

鹿児島からエフェクターが届いていた。

続・我が逃走

詳しい紹介、レビューはまた後日。機材メモばっかりたまっていくなあ。

機材の事を調べていてこのブログに到達する方も有難い事にいらっしゃるようなので(面白いのが僕自身が調べ物をしていて一番最初にヒットしたのが僕のブログだった、なんてのもあったな)色々と書いておかないと。忘れてばっかりじゃ勿体無さ過ぎる!

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