大学2年生の春にペダルワウを購入して以来ずっとエフェクターが大好きで「こんなに面白いものはない」と色々買い漁ってきたけれどどうしても理解出来ないペダルがあった。
コンプレッサー、である。
「大きな音を圧縮する」という役割はわかるのだけど、だからどうしたってなもんだったしレコーディングやライブできっと自分も知らない内にお世話になってたりするのだろうけれども興味がない故に「ま、人に任せておけばいっか」と思ってたし実際周りの同業者やエンジニアさんから「君には必要ないかな」と言われていた。どうしてもコンプが必要だって場面にも出くわさなかったし。
あと精神衛生的に「大きな音を圧縮して音の粒を揃える」っていうのが何だか自分の腕前を誤魔化しているようで(使っている人の批判ではないです。そもそも批判する程理解出来ていないので笑)何だか漠然と毛嫌いしていたっていうのがある。
そんなわけでコンプとは無縁だった僕なのだけれども、定期的に挑戦してみよう、試してみようという意欲だけはあってMXR DYNA COMPとBOSS CS-2は所有していた。前者は縁あって中古で非常に安く手に入ったし、後者はMars Voltaのサポートベーシスト Juan Alderete氏が「僕にとって一番重要なエフェクターだよ!」と発言しているのを目にしたからである。流石ミーハー。
で、どちらも繋いではみるものの結局「わっからんなあ」となり、効果のわからないものを試すくらいならもっと派手な効果の歪み系ペダルやオクターバーとかフィルターとか試すよ、ってなってしまい、結局今日に至るまでコンプレッサーを実戦導入した事はついぞなかった次第。
そんな所謂「コンプ音痴」な僕に転機がやってきたのがつい先日。
全てはこの動画を見た事により始まった。
僕がCS-2を購入するきっかけになったJuan Alderete氏は多くのペダルを効果的に使う事でも有名だけれども、そんな氏が全世界のベーシストのためにエフェクト・ペダルの効果的な使い方やお薦めのペダルの情報を発信するサイト「PEDALS AND EFFECTS」にて「My Number One Pedal」として実際にどのようにCS-2を使っているか解説動画をアップロードしたのである。
そこにはCS-2をオンにする事でハーモニクスやスクラッチノイズを実音と遜色ないレベル(音量的な意味に於いて)で出力する氏の姿があった。成程、コンプってこう使うのか!
で、早速試してみたところ、良いじゃんCS-2。
ATTACKは全開、SUSTAINは聴感上違和感がない程度にセッティングしてオフ時と音量差がないようにLEVELを設定、ハーモニクスやゴーストノートを出してみると、おお、オフ時と比べて如実に音量が上がってる!
コンプレッサーってこういう使い方するのね…大きな音を圧縮して小さくするのではなく、大きな音を圧縮して小さな音と音量を揃えた上で全体の音量を上げて、結果的に小さな音を大きくするっていう使い方なのね、この場合。そりゃあスラップする人はオンにすると気持ち良いだろうなあ。
で、CS-2ってオンにすると何かドライブ感っていうかグンッて感じがあってそこがまた気持ち良い。
これならハーモニクスやナットとペグ間の弦をピッキングして「パキーン」って音出したい時とかノイズを出したい時とか重宝するだろう。勿論かけっぱなしでも問題ないだろうけれど。
コンプレッサーに対する苦手意識っていうのが少し解消された気がする、そんなきっかけになってくれた一台。
コメント
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初めまして。
もう50近いベース弾いてるものですが、この記事で長らく眠っていたCS2を復活させコンプに目覚めました。
いやー、この記事良かったです。感謝します。
また拙ブログでも取り上げていいですか?
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ikeさん、はじめまして。
当ブログを書いています、舟橋です。大先輩であられるikeさんにそう仰って頂けて嬉しいです。
ただ自分はコンプレッサーについてはほとんど無知なので(歪みものであるとか派手なものばかりバンドでも使ってしまいます笑)、お恥ずかしい限りです。
勿論どのようにして頂いてもかまいません、恐縮です!
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舟橋さん
返信ありがとうございます。
拙ブログにて記事にさせて頂きました。
http://ameblo.jp/si-bass/entry-12098919354.html
これからもブログ拝見させて頂きます。