京都より帰宅して洗濯物や荷物の整理をして、風呂に入るよりも先にまずこうしてキーボードをタイピングしている。記憶が鮮明なうちに色々書いておこうと思ってね。
今日はパイプカツトマミヰズで京都GROWLYへ。
Amia Calva主催「SANMA SONIC2013」に出演してきた。Vo,Gtの堤さんがやりたいバンドだけを集めたという京都GROWLYの一階から三階までフルに使ったこのイベント、うん、これは本当の意味でお祭り騒ぎ、フェスティバルだった。
全国的に有名なバンドから我々のようにたまにしか県外へ出ないような腰の重い(これからはちょくちょく出て行きたく思っています。あ、来月は東京に行くヨ!)バンドまで、そのセレクションは本当に面白い。
僕達は二階のスタジオ(前行った時は二階はコンクリート剥き出しの広大な控え室だったのにいつの間にか滅茶苦茶綺麗なスタジオになってるの。どうやったら短期間であんな綺麗なしっかりしたスタジオを作ったのか。魔法なのか、安斎さん)ステージでの演奏だったのだけど、密閉空間に僕達アンプを所狭しと並べて思う存分演奏して、有難い事にお客さんもその暴れまわる僕らに接触しないギリギリのスペース一杯まで沢山の方が観に来てくれたもんだからなんだろう、酸欠っていうかここ最近のパイプカツトマミヰズのライブで一番疲れた。
リハーサルの段階で各楽器のバランスを足し算の発想で作っていったもんだから(思えばこの辺りから皆意図的にたがを外しにいっていたと思う)最終的に物凄い音量で、それも異様な疲れ方の一因であると思う。
音が団子状になってて、僕の立ち位置では良い意味ではKING CRIMSONの「アースバウンド」(オフィシャル海賊盤、とでもいうもので音は物凄く分離が悪いけれども、それとバンドの気迫の漲った演奏も相まって傑作となっている)みたいになっていて笑ってしまった。悪く言ってしまえば分離が悪いってだけなんだけれども。
それでも僕達、僕達の良さを伝えられるっていう妙な自信だけはあって蓋を開けると熱量とか衝動とかそういうの「だけ」の演奏を繰り広げた。PAを担当して下さったAmia Calvaの野末さんも「最高でしたよ!」と褒めてくれたし喜んで下さっていたし、何より伝え聞いた話によると主催側も僕達にそういうのを期待して下さっていたようなので結果、良し。悔いのない時間を過ごす事が出来た。
けれども、本当になんだったんだろうあの倦怠感。
僕ってこういう沢山バンドが出演するイベントに臨む際は当日までは「良い演奏をして良いバンドを沢山観るぞ」と意気込んでいるんだけれども、いざ当日になると演奏前は緊張し過ぎて疲れちゃって、それをひっくり返すような演奏を一生懸命やってそれでまた疲れちゃって、大抵共演バンドを満足に観れていなかったりする。
今回もそう。体力をつけなくっちゃなあ、と思う。
それでも昔、それこそベースギターを手にして「いつか格好良いバンドマンになるんだ」という今尚続く野心を抱くに至ったその頃にそのバンドのコピーをする事でベースギター演奏の練習をしていた大好きだったバンドのギターリストの演奏はこの目で観る事が出来たし、Amia Calvaの素晴らしい演奏(メンバー皆で一日運営をして、絶対大変なはずだったろうし所謂”大物”も出ていたのでプレッシャーもあったろうに、そんなの微塵も感じさせなかった)も楽しむ事が出来て本当に良かったと思う。
「楽しみだったのになあ」という自分の体力の底浅さへの恨みつらみと「それでも僕は演奏をしに来たのだから」というバンドマンとして間違った事はしていないはずだという矜持の部分をいったりきたりして精神的にもちょっと内省的になっていた僕を一瞬にしてひっくり返してくれたのはAmia Calvaだと思っている。予備知識もなく、素晴らしい演奏を観る事が出来て良かった。こういうのが楽しいし、快感です。遠征は。
というわけで格好良い音で格好良い音響的アプローチを披露されていた野末さんの足元を終演後に見学に行った。
あの広がりのある艶っぽい残響音の正体は、とチェックしてみると意外にもこれが。
前々から「良い」という評判は遠方のエフェクターギークやリバーブ好きから聞いていたけれども、いよいよ手を出す時が来たか…。
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