11月29日(金)、仕事を終え急いで帰宅し晩ご飯を食べ娘を風呂に入れ、寝かしつけをし興奮気味に準備をして妻に声をかけて家を出た。
この日は深夜に市内某所にて鈴木実貴子ズのベースレコーディング。わざわざベースレコーディングと書いたのは僕以外のパートは全パート録り終えているからである。
鈴木実貴子ズの作品はバンド編成で録音されたもの(有難い事にここ数作はほぼ全曲バンド編成で録音されたものである)は録音の工程がちょっと変わっており、まずアコギとボーカルとドラム、つまり鈴木実貴子ズとして録音がされ次にギターないしはベースを録音するという、リズムセクションから録音して重ねていくよく採られる方法とは違った順番で音が重なっていく。で、これらはノークリックにて曲のテンポなり加速減速がされているのでギター、ベースは完全に呼吸であわせていく事になり、僕が思うにその「二人の呼吸に合わせる事」でちゃんと鈴木実貴子ズの作品らしさが出ているというか、やっぱり二人だろうがバンド編成だろうが曲自体がブレないのはそういうところも関係しているのではないか。
クリックなしでアコギと歌とドラムに自分の演奏を重ねていくという方法は最初こそ少しだけ面食らったものの慣れてしまえば何ていう事はなく、まあ普段一緒に演奏している通りというか今となっては違和感なくやれてしまえているのでやっぱり人間、何でもやってみないといけないなと改めて思い知らされた。あ、でも勿論細かいところは現代技術=ソフト上での修正を施してあるのだけれど。曲の8割9割を二人の呼吸にあわせて弾く事で「らしさ」みたいなものが出るんじゃないかとそんな風に感じている。
話が長くなった。
というわけで今回は各務君がギターを録音し終えていたので残すは僕のベースパートのみ、各務君が録音を担当してミックスエンジニア氏へデータをお渡しするという前作と同じ流れになったわけである。やり慣れた方法が一番。
「エレクトリックベースギターの素のラインシグナル」「エフェクト(主にコンプ)を通した信号をサンズアンプ、アンプシュミレーターを通して音作りをした僕の意志が反映されたシグナル」の二つの音をライン録音。アンプをボンボン鳴らすわけでもないから気楽だし、何より今時のアンプシュミレーターって凄いね、アンプをマイク録りした音と遜色ない、というかちゃんとアンサンブルの中ではそれらしさが十二分に出ている。実際アンプヘッドを持ち込んでそれを通した音も検討してみたんだけど他の音と混ざった際にはアンプシュミレーター通したシグナルの方が馴染みが良い感じがあった。
あ、勿論楽器はいつものYAMAHA SBV-550改。
セッティングと音作りに一時間くらいかけさせて貰って(何と贅沢!)、その後はなんだかんだ4時間近くかかったのかな、合計5曲分のペースパートを録音した。これだけ時間をかける事が出来る贅沢!
プレイバックを聴いている段階で「今回は前より音良いねえ」だなんて言葉が出るくらい良い手応え。
録音しながらでもベースフレーズが再構築されていく瞬間があってやっぱり録音する事で精査される側面はあるな、と再認識した。
いっせーの、でのレコーディングは少し前にやっていたけれど、こうやって各パート毎の別録りは久しぶりだったが大変手応えのある、良い時間となったと思う。
仕上がりが楽しみである。
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