パイプカツトマミヰズでのライブと久しぶりの科学館。

パイプカツトマミヰズで新栄club ROCK’N’ROLLに出演。
直近の演奏はフロアライブともいうべきちょっと特殊な状況だったので、パイプカツトマミヰズでのステージの演奏は久しぶりとなる。

この日はリハーサルが13時45分開始、演奏開始時間が21時予定とリハーサル終了から演奏まで時間が結構あったので我儘言って一旦抜けさせて頂いた。
以前だったら会場にずっといて空気感に馴染んでおこうと考えていたのだろうけれども、今や僕も家族がおり、休日は家族と過ごす貴重な時間である。
この日はリハーサル中に散髪を終えた娘と連れて行ってくれた妻と現地で合流し、名古屋市科学館を見学する事にした。

名古屋市科学館、小学生の頃とかは父に連れて行って貰ってプラネタリウムや展示を見学した記憶はあるのだけど(一番楽しみだったのが食堂のラーメンだった、という記憶もある。恥ずかしながらその頃から食い気が旺盛だったようだ)、その記憶通りだとするのであれば実に20年以上訪れていなかった事になる。
幼い頃に連れて行って貰った場所に今度は子供を連れて行く立場になろうとは、当時の僕は全く想像もしなかった。将来がどうなるか、何をしたいかさえわからずエネルギーの塊のような存在だった頃の話であるからして当然であろうけれども、我が身を振り返ると感慨深いものがある。
こういう人生を送る事が出来ているのも、幼い頃から育ててくれた両親や家族となってくれた妻と娘のお陰である。
感じるものがある人生で良かった。

さて、20年以上訪れていない、となるとその間に当然科学館も物凄く改装が進んでおり、何ならもうこれは初めて訪れる施設ではないかというくらいの気持ちで見学に臨んだ。
「あーあったあった、これあった」という瞬間がただの1秒もなく、実際全てが新鮮であった。
無料の展示でこんなに楽しめちゃうの!?というくらい充実した内容で、娘も楽しんでいたようであった。
体験型の展示が多く、見学側も飽きないように創意工夫されている感じ。凄く良かったなあ。


体験コーナーにて。
娘は大いに楽しんだ様子。「またいこうねえ」との事。

で、見学を終えてもまだ時間があった。
この日は実家に立ち寄った際に、母手製の餡子とポテトサラダを貰っていたので、ポテトサラダを挟んでホットサンドを作る事にした。あとポトフもあれば立派な夕食になろう、と妻がポトフを仕込んでくれた。
どちらも大変美味しく、満足。娘を風呂に入れ、再び新栄club ROCK’N’ROLLへ。

この日は恐らく出演者の中で我々が最年長、気負うべき部分ではないのだけれどもつまらないプライドが先に立ち、やはり気負う。最近の若い人って言い方を普通にするような大人にはなりたくなかったけれども、そういう表現を当たり前のようにしてしまう俗な大人になった僕から言わせて頂くと、最近の若い皆さんは演奏が兎に角巧みだ。
弾きたいものを弾くために、表現したいものを表現するために研鑽を重ね時間を積み重ねないと辿り着けない境地に到達している方々も少なくない。彼らの演奏を見ていると「一体自分何をやっていたんだ」と思う事も少なくないが、自分がやってきたのはベースにファズをかけたりルート弾きを鬼のようにしたり兎に角殺傷能力の高いダウンピッキングを、と練習したりそういう時間を重ねてきた。
彼らと張り合えるとは思いはしないが、それでも自分の時間は無駄ではなかったのだな、と演奏後にボーッと楽屋のソファに座りながら思った。そんな事を考えているとこの日も写真を撮りに来てくれたヨシダユキ先生が「いやー舟橋さんの演奏はやっぱり良いねえ」と褒めてくれた。
世辞を言う人ではない。「良くなかったね」と言われた事もなくはないような気がするし、物事の評価に対する信頼はしているつもりである。そういう人に褒められて、では尚更自分が重ねてきた時間は良かったなと思う事が出来た。
1人でも多くの人の心を穿つと良い。

この日は吉田君も「やっぱりこの人は面白えなあ」と演奏しながら思ってしまうくらい、ウケていた。曲間のMCで笑いをとりにステージに立っているわけではないのだが、笑いが起きた方があの人もバンドも演奏がノる。
この日はノッていたように思う。
彼もまた、常に続けてきた人間の1人であるからして。


この日の駒田さん。
バンドの良心だと思う。