JONNY B. Goode vol.1 完逐!

20日、JONNY presents『JONNY B. Goode vol.1』を挙行した。

大阪 から帰って来、昼頃起き出す。軽度の筋肉痛及び、ほんの少しの疲労感の残滓。これなら余裕で、闘える。前日の身体の緊張をほぐそうと自転車で会場入りする事に。会場入り前に栄で植田サポートメンバーとラーメンを食べたりしてたので珍しくアクティブに動き廻ったイベント当日となった。

会場である新栄CLUB ROCK’N’ROLLへ到着すると、既にFar France 一行は会場入りしていた。リハーサルを観ていたのだが、新生Far France、良いじゃないか!ご存知の方もいらっしゃるかもしれないけれどもFar France、前任ベーシスト氏の突然の脱退をうけてしばらくはサポートベーシストで活動、この度晴れてhaltというバンドでベースを担当していた和田茉莉子さんが加入したのである。今回はそんな新生Far Franceとしては初の名古屋上陸、そして現メンバーでの音源完成直後とこの上なく光栄なタイミングに呼ばせて頂いた。

で、そんなFar Franceのリハーサルを観、自分達もリハーサルを行う。長年お世話になっているライブハウスなので今更問題もない。ハヌマーン のリハーサルは特等席で。あれだけのライブをやる方々だが、リハーサルの段階で思わず顔がニヤついた。

そしてそしてSuiseiNoboAz 、到着が遅れている。どうやら東名高速上にて大渋滞に巻き込まれているらしい。

果たして間に合うのか・・・・。一抹の不安を残して、開場。

SuiseiNoboAz、にっくき大渋滞のため未だ到着せず。急遽一番手となったFar Franceだけれども(その節は本当に有難うございます・・・!)素晴らしい演奏。ひねくれているけれどもポップ、ポップだけれどもポップ、果たしてどちらが先行するかはわからないけれどもやっぱりひねくれていて、やっぱりポップなバンドだ。

それを作為的にやってない感が、真似出来ないなあと思う。新生Far France、とってもバランスが良くてこの布陣がそれまでのバンドを観てきた方々にも受け入れられた理由が何となくわかった気がする。僕は彼らに比べたらこのバンドとの付き合いも短いし、ライブを観た回数も少ないけれども。

Far Franceのライブをモニターごしに観ていると(人がギュウギュウでフロアにはついぞ降りられなかった。有難い悲鳴!)、来た!SuiseiNoboAz、無事に到着!

来て間もなかったけれども、ボアズ演奏開始。会場入りして30分後にはフロアを(良い意味で)ポカーンとさせられるバンドがこの国にどれだけ居るかはわからないけれども、SuiseiNoboAzは間違いなくそのうちの一つだ。

演奏開始時のインパクトにポカーンとなり、そしてそんなフロアがすぐに熱を帯びていく。どこまでもタイトで、そしてここを忘れてはならない、アヴァンギャルドなリズム態にそれに負けないヴォーカルギター。

この3ピースバンドは3ピース以上の内容量と情報量が詰まっている。ラスト「水星より愛をこめて」が始まった瞬間にはフロアの興奮が、興奮で張り詰めた空気が視認出来たような気さえした。

そして大阪から強豪ハヌマーン。方々で評判を聞くこのバンドとの共演、そりゃあ楽しみにしていたけれどもオイオイ、あんなに格好良い上にプレッシャーを後続に与えるバンドだなんて聞いてないぞ。ボアズと違ったベクトルで研ぎ澄まされた“切っ先鋭い”バンドである。名古屋のお客さんがハヌマーンを待ち望んでいたのは準備中の控え室にまで聞こえてくる歓声ですぐにわかった。演奏中のリョウさんと目が合う。・・・何て目だ。打ち上げでわかったのだけど、何と僕と同い年。あの貫禄が、同い年で出せるんですね。『猿の学生』、恥も外聞もなく歌わせて頂きました。

3バンド通して観ていて、控え室の空気がピリッとしたのがわかった。皆、静かに興奮している。

この夜に演奏する事に。この夜を主催した事に。とんでもなく強力な3バンドを招いた事に。そしてその後にしんがりを務めてイベントを完逐させる事に。

率直に言って、恐らくこの日一番シンプルなバンドであったであろう我々、誤解を恐れずに言えば完全にヴァイヴス重視のライブを繰り広げた。飛び散る汗、そして罵声(ライブ中のメンバー間で飛び交う罵声はそのまま興奮に直結する事がある。この夜は紛れもなくそう)。人間性の発露、そして音楽。

問題点や課題点は演奏後に嫌という程見えた。しかしやれるだけの演奏はやった。

衝動や気迫というのがライブ、そして観ている人間にどれだけの充足感をもたらすのか判然としないけれども(けれども僕はそれらが有する力を信じて疑わない)、我々のそれが少なからず人の心を動かしたのではないか、バンドの興味を持って頂くきっかけになったのではないかとドカドカと売れるDVD(音源ではなく、DVDという辺りもライブ直後だと感慨深いものがある)を見ながら思った。

そして打ち上げも完全に衝動の赴くままに。僕が、ではない。ご存知植田サポートメンバーである。

その日の植田サポートメンバーはキレッキレであった。何度「メイデイ!」と口にしたか(ボアズメンバーの心中や推して知るべし)、何度Far France豚汁君と邂逅を遂げたか。何度ハヌマーンメンバーに理不尽な絡み方をしたのか。いずれにせよあの瞬間の植田サポートメンバーというのは最高に輝いており、そして形あるものはいずれ朽ち、光り輝くものもいずれは色褪せるように植田サポートメンバーも没する時が来たのであった。

僕の耳元で「俺、もう疲れました・・・」と囁いてガクンと首を落とした彼は兵士さながら。僕は彼の両肩を掴んで「植田ああああああああッッ!」とやったのであった。

で、柴山社長(ONE BY ONE RECORDS )と我々には打ち上げ終了後に成さねばならぬ事があった。

「ハヌマーンと大丸に行く」。大阪のハヌマーンに、名古屋バンドマンが愛するラーメン屋を是非食べて欲しい・・・!

この事に関して社長は並々ならぬ情熱を燃やし、そしてそれを達成するために我々は打ち上げ中から胃袋の調整に入っていたのであった。幾人かは酒に酔い潰れ、そして宿へと引き上げた人間も少なからずいた。

しかしハヌマーンと社長、そして僕は健在であった。よし、まだ闘える!

続・我が逃走
りょうさんもお気に召した様子!

「ハヌマーン」から「女神」と脳内変換の後、そのまま誤ったバンド名で記憶されてしまったけれどもハヌマーン一行、大丸ラーメンの大将 大橋さんとの邂逅を果たしたのであった。

ハヌマーン 山田亮一氏は後にこう語っている(twitter内にて発言抜粋)。

「大丸はおいしいとか、まずいとかではなく、愛おしい」と。

名古屋人冥利に尽きる発言である。

こうして我々の長い、そして激動の一日は無事に終わった。

疲労困憊し、身体に痣や傷は出来たけれども得たものの方が圧倒的に多い。

だからやめられんのだ、バンド活動って奴は!

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