TECH21 XXL BASS editionをこねくりまわしてみる。

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友人が数ヶ月前から新装開店した中古楽器屋で働いており、行かなきゃ行かなきゃと思いつつなかなか機会がなく先日ようやくお邪魔する事が出来た。早速エフェクターコーナーを物色した所、TECH21のXXL BASS editionを箱有りと箱なしの2台発見。
「同じペダルかってくらい印象が違うんですよ」との友人の言葉に興味を持って試した所、その気になってしまったので購入した。

メタリカのジェイソン・ニューステッド、ロバート・トゥルジオ両ベーシスト氏が使用した事で知られるXXLの、ベース用に調整を施したモデル。色は銀色から下品な(これでも褒めている)紫色にチェンジ。この機種、インターネット上でもなかなかレビューが書かれていない。
コントロールは左からLEVEL(ガッツリ効く)、TONE(右に回しきった状態でフラット、12時まではハイカットとして機能しそれより左に回すとどんどんドンシャリになる、と説明書には書いてあった)、WARP(偶数倍音と奇数倍音を云々かんぬん、との事)、DRIVE(ファズか、ってくらいに効く)の4つ。右の3つのコントロールで同じキャラクターの中で相応に色々な音が作れる印象。ただ印象はそんなに変わらないのでどちらかというと「こういう音しか出ませんよ」と強烈に訴えてくるタイプのペダルである。
TONEコントロールをマックスからカットしていくと本当に緩やかにハイがカットされていき、左に回しきるとジョビジョビした部分と低域寄りの周波数帯域が目立つ音になる。ただ特筆すべきはLEVELコントロールをオン/オフ時で聴感上、音圧に遜色がない程度に調節してやると右に回しきってもバイパス時と遜色のない低域がキチンと残っている事。音圧に遜色がない程度に調節、と書いたのは右に回しきった状態、つまりフラット状態では攻撃的な高域に印象が持っていかれるからである。オクターヴファズか、ってなくらいにギャンギャンブシャブシャーっと高域が前に出てくる。自然な高域では間違ってもないので(例えて言うならBOSS MT-2くらいわかりやすい高域)好き嫌いは分かれそうだけれども、僕はこれぐらい攻めている方がその気になる。
WARPコントロールでも結構音の印象が変わってくる。フラット時は時計でいう10時くらいの位置にご丁寧にチェックマークがプリントされており、左に回すとアタックの後にブシャーがついてくるような歪み方になり、右に回すとブシャブシャーと容赦なくいってくれる。DRIVEは左に回しきっても十分歪んでおり、この点と他のコントロールとを併せて考えると「自然な音なんて出ませんよー」とこれまたこいつからの「譲らない歪み方」を叩きつけられる。

これはもう完全に好きか嫌いか、だろうなあ。
高域の攻める歪み方、損なわれない低域と僕は好きな音である。
しばらく足元に常駐させてみようと思っている。

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