The Muffsジャパンツアーに参戦。

「まさかこのようなシチュエーションになるとは思わず、CDの帯に“BLONDIE?MUFFS?名古屋にはJONNYがいるじゃないか!”と書いてしまったのですが、後々お詫び致します。有難う」

佐藤さんがMCで語った通り、まさかJONNYがThe Muffs のジャパンツアーの名古屋場所、O.Aを務めるだなんて誰も想像しなかったのではないだろうか。かくいう僕もその一人で、佐藤さんから興奮した電話がかかってきた時は「冗談だろ」くらいにしか思わなかったし、柴山社長(ONE BY ONE RECORDS)から事の成り行きを教えて頂いた際も「何か凄い事になったな」が真っ先に頭に浮かんだ。

The Muffs。正直に申し上げると高校時代にレコードを買って、それを大事に大事にしてきた柴山社長(今回、無事にそのレコードにはThe Muffsの3人のサインが入ったのであった)程、僕はこのバンドを愛してきたわけではないけれども、それでもやっぱり嬉しいものだ。佐藤さんちで色々なライブ映像を視聴したり、ジャパンツアーのフライヤーを見ながらどんどん気分は高揚していた。

ライブっていうのは毎回、緊張する。トイレに駆け込むくらい緊張する。未だにそうだ。何度やっても慣れない。ライブというのはそういうものだし、それでいいと思っている。ステージに立ってベースを握ればリラックス出来るのだ。それでいい。

今回はそんな毎回感じている緊張以上に、酷く緊張した。出番直前にアポロシアターの楽屋スペースでiPodで気ままに音楽を聴いて緊張をほぐす。ここまでしたのは久しぶりだ。

そして冒頭の言葉。佐藤さんの本音、であると思っている。この日は珍しく佐藤さんから「MCをやらせて欲しい」と言われ、普段はなかなか喋らないあの人が喋る事となった。それだけ、恐らくバンドマンとして以上に一個人としても思い入れのある大役だったのだろう。会場の90%以上の方がJONNYを初見、そしてThe Muffsを待ち望む中、誠心誠意演奏した。個人的な、フィジカル部分での表現欲求をライブで発散させているのはどのバンドでもそうで、勿論JONNYでもそれは毎回のように炸裂させていたのだけれども、佐藤さんと篠田君をステージに立った時に見、自然とスイッチが切り替わった。2人を後押しするような、そして攻めながらも支えるような演奏に意識は向いていた。こんな夜もある。そしてそれは充実感を感じさせるものだった。

演奏後、楽器を片付けて楽屋スペースに戻る。

気さくなThe Muffsチームが、拍手と歓声で迎えてくれた。日本には多くのバンドマンがいて日夜ライブハウスで闘っているけれども、憧れていた存在から演奏終了直後に拍手を貰えるバンドマンなんてそうはいないだろう。佐藤さん、本当に良かったね。頑張った甲斐があった。

そしてThe Muffsだ。

正直ね、朴訥とした人の良い方々だったので想像もしなかったのだけれども、滅茶苦茶パワフル。そしてハッピー。本当に楽しんで演奏しているし、リラックスムードで曲間には冗談の一つも飛ばしておられる感じなのだけれども、演奏になった瞬間にブッ太いリズム体と轟音ギター、そしてKim姐さんのパワフルなシャウトにキュートな歌声がフロアを揺らした。東京からお馴染みのお客様が「マフスだし、JONNYにとっても晴れ舞台だからね!」とわざわざご夫妻で名古屋に来られていたのだけれども、The Muffsの際、目の前でフロア前方に突っ込んでいかれた。あれ観てたらそうなるのもわかる。

でね、ベーシストとしてこれを書かないわけにはいかないでしょう。Ronnie、いや、Ronnie師匠。ネルシャツに赤いセーターを重ね着して、学者さんみたいな眼鏡をかけた癖ッ毛の感じの良いおじさん然としているRonnie師匠、演奏が始まる前後であんなにオーラが一変する人もなかなかいないだろう。ニコニコ話すナイス・ガイなのに、ライブ開始数分でマイクスタンドを床に突き立てるわ、真上に向かって唾吐くわの大活躍。大体からして、アンペグのアンプを優に下す高身長でプレベ(Ronnie師匠が持つとプレベがギターみたいにちっちゃく見えた)を低く構え、ガンガンピックでベースを弾き倒す。もうね、本当の意味でメンタル・パンク。最強に格好良かった。

かと思えばベース・ソロを振られると目の前で腕を交差して「弾かないよ」ジェスチャーで固まって見せたり、オフ・ステージではやっぱりニコニコ、素敵な方なのだけれども。

意を決して演奏後のRonnie師匠に声をかける。これだけはベーシストとして伝えなければならない。

「Thank you!your bass play is very powerful, and knock out me!」

(あなたのベースはとても力強く、私は完全にヤラレました!)

「NoNoNo!笑 your bass terminated me!」

(いやいやいや!笑 君のベースに抹殺されたよ僕ぁ!)

ああ、Ronnie師匠、最高です。その言葉を糧に今後も頑張ります。ベースを握ったターミネーターに、俺はなる。

続・我が逃走
「ベース・プレイヤー同士写真を撮ろうぜ!」とのRonnie師匠の言葉を受けて。
こんな異国の若造にフランクにしてくれるなんて、本当に素敵な方だ。
眼鏡とネルシャツって共通項あるのにこの風格の差!

演奏終了後のチームJONNY、もう完全に一ファンとして無邪気に振舞った。社長はレコードに入れて貰ったサインを嬉しそうに見つめているし、佐藤さんも興奮で声が上ずっている。

ほとんど喋る事は出来ないかと思っていたけれども、そんなのが杞憂に終わるくらいガンガンコミュニケーションをとれたし、声をかけて頂いた。The Muffsのお客様の中でもJONNYを気に入って下さった方もいらっしゃったようで、本当に嬉しい。何も残せないO.Aに成り下がるのは真っ平ごめんだ!

続・我が逃走
The Muffs先輩とJONNY。

この日の事はなかなか忘れられないんじゃないかな。

バンドマンとして、滅茶苦茶実りのある一日だった。The Muffsの御三方のサイン入りステッカーを見る度に、この日の事を思い出すだろう。ベースに貼ろうと思う。

コメント

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    アポロシアターの最前でビデオ撮ってたものですが、ラストの曲、ツベ動画にアップとかするとまずいでしょうか?突然すみません。

  2. 舟橋孝裕 より:

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    >リップオフスさん
    バンドの方にもメール下さった方ですね。大丈夫です。宜しくお願いします。アップ後、URL教えて頂けると嬉しいです。
    観たいので笑

  3. SECRET: 0
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    こちら↓です。

    http://www.youtube.com/watch?v=rFo3dyvHCwQ&feature=player_embedded

    ほんま、大好きな曲になりましたです^^/

  4. 舟橋孝裕 より:

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    >リップオフスさん
    有難うございます!動画、皆さんに観て頂けるように宣伝しておきますね!
    良い動画ですね!

    今後ともJONNYを宜しくお願いします。

  5. SECRET: 0
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    JONNYまた行かせてもらいますね。
    ありがとうございました。