謎の13号トンネル

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探索後に大丸ラーメンにて篠田Pに遭遇。

今日も今日とて心霊スポットへ。

今夜の探索は多治見にある13号トンネル。今は使われていない廃トンネルであり、詳しい人間曰わく「最近では一番危ない」らしい。トンネル系の「そういう場所」のご多分に漏れず、ここも建造途中に作業員が沢山亡くなったらしく、その霊が引き込んだのか自殺が列車への投身自殺が相次いだそうだ。他にはこのトンネル付近にある精神病院から抜け出した患者の女性が帰宅途中の小学生を驚かしていたとかなんとかで「口裂け女」伝説の発祥の地としても知られているらしい。
煽るじゃないか、それなら行こう、というわけで一路多治見へ。

しかし肝心のトンネルがなかなか見つからない。
色々調べてみても見つからない。河辺にあるという話なのだが、辺りにはそれらしいものは見当たらない。ホタルが飛んでいたりで情緒のある場所である。こんな所に廃トンネルがあるのだろうか。引き返しかけた時、我々の前に廃トンネルの入り口が姿を現した。

早速入ってみると、トンネル内は煉瓦造りで成る程、これは確かに雰囲気がある。水なんかも漏れ出しちゃって気がきいている。一人なら、これは無理だ。何人かで軽口を叩きながら歩くから可能なのだ。

ただ如何せん、どうにも凄みがない。最初はおっかなびっくり歩いていたものの、何もないとわかるや否や「ああ、暗がりの向こうから何か来ないかな」とか「ホームレスに遭遇してアッと驚きたいな」等と思い出す始末。全く僕って奴は。いざ遭遇したら一目散に逃げ出すに決まっているというのに。

僕のような人間は、「その時」が来たら誰よりも先に自分の安全を確保するように立ち位置を調整しながら「その時」が来ないか夢想するような人間なのだ。こういう奴は長生きするよ、きっと。

トンネルを無事に抜けると、そこは一面の藪。自然と「引き返すか」という流れになり、今来たトンネルを戻る一行。何だ、あんまり迫力がなかったなあ。何が最恐のスポットだよ、とかテンプレ通りの軽口だ。

しかしその後の調べでわかったのだけど、どうやら僕達が抜けたのは14号トンネル。抜けた先の藪を15分程歩くとそこが「最恐」の13号トンネルだったようなのだ。気付いたのはトンネルを抜け、斜面を登って車に乗り、移動後だった。流石に「戻ろう」という気にもならず、恐怖の13号トンネルは次回へのお楽しみとして残される事となった。

恐らくまた僕達はあの14号トンネルを潜って、未知の13号トンネルを目指すのだろう。

或いは、行く機会もないまま興味の対象が次に移ってしまうかもしれない。いずれにしても、良いのだ。

僕達はそれなりに興奮し、恐怖し、楽しむ事が出来たのだから。

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