豪雪の中

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現在、移動するヴェルファイアの最後部座席でこれを書いている。
雪積もる御在所SAを出て数分、現在2時10分。24時に京都を出て、最悪通行止の可能性も懸念したものの悪くないペースで車は進みここまで来た。有難い事に運転に不慣れな僕は悪天候に見舞われた今回の行程の運転要員には加えられておらず、車内でまどろんだり飲食をして過ごしている。
順調にいけば遅くとも4時には帰宅しているだろうから、当初の見積もり道理の時間に帰宅出来るはずで帰宅後スムーズに就寝するためにも今のうちに本日の記録を残しておこうとフリック入力を駆使している次第だ。

本日は白線の内側で京都VOXhallへ遠征だった。
古い友人、おのまんこと小野満君から連絡があったのが昨年の事。JONNY、パイプカツトマミヰズでお世話になったVOXhallだがおのまんくん、動画サイトにて白線の内側のライブ動画を視聴し、有難い事に気に入ってくれたそうだ。そして今回の遠征と相成った次第。
点をばら撒いて点と点を繋いでいくのがバンド活動、とは誰が言ったか、やはりバンドの現在形は常に不特定多数に触れ得るようにしておくべきであると今回の遠征で再認識出来た。
兎も角、古い友人によって京都へ誘われ遠征が決まったわけなのだが、生憎天候は降雪。交通事情は最悪と思われた。
本日起床時は雪も止んでいた名古屋だが、それでも山を越えている間に雪が降り始め京都へ到着するのに4時間かかった。
ライブが終演する頃には京都市内も雪が降り始め、帰りはどうなることかと心配したのだけれども、ここで冒頭に戻るってわけ。
いやはや、どうにか無事に帰れそうで本当に良かった。

2017_01_15_001
白線の内側での活動、特に県外ではかつて別のバンドで時間を重ねた場所に久しぶりに訪れるという事があって、そういう時に最後に訪れた時から現在までの時間の経過と、それでも変わっていないものを感じる事が出来て妙にエモーショナルになる。おのまん君は結婚してお子さんも生まれたそうで同い年として大変嬉しい事だし、幸せそうな旧友の様子にシンプルに僕も嬉しかった。

あ、愛知県に入った。

白線の内側では僕が加入後初の京都である。当然気張る。あ、気張らない演奏はないか。
何にしても久しぶりのVOXhallだ、デカい音出してマッチョな演奏しようと気合が入った、エフェクトボードを組もうとカラーボードをガムテープでぐるぐる巻きにした愛用の板を取り出してエフェクターを並べているとおのまん君が「大きな板あるから使いなよ」と丁度良い大きさの板を貸してくれた。愛用の板より厚手で大きいそれは、大変おあつらえ向きで使いやすかった。お陰で今日は伸び伸びとエフェクターを踏んづける事が出来た。
長年パイプカツトマミヰズでの演奏を重ねていたので中音での他の楽器とのバランス感覚がわりかし大きめになっていたけれども、前回の演奏から試みとして白線の内側ではドラムとキーボードにちょっと馴染むくらいの音量で演奏するようにしている。自分の音が明瞭に聴こえ「過ぎない」くらいが丁度リズムにストイックになれて良い(ちなみにパイプカツトマミヰズではドラムと同じくらいかちょいと大きめくらいの音量で自分の音をモニタリングして、ギターや鍵盤がなっかって聴こえてくる、くらいが最適なバランスだ)。
挑戦をしているのは勿論僕だけではなく、メンバー各自がそれぞれ挑戦や修正を重ねて演奏に臨んでいる。特に金森君のアンサンブルに於けるドラムの立ち位置に対する意識を変えたのは明確な変化をもたらし、アンサンブルに良い変化をもたらしたと思う。周りのサウンドにフレキシブルに対応するスタイルから自分が自覚的に軸になる、リズムの中軸に据えるという意識に最近変わったそうでそれによってベースギター演奏がここまでやりやすくなるものか、と驚いた。
これまで演奏する際に独特の感覚を抱いており、それが良くも悪くも、だったのだけどその悪い部分が綺麗になくなった印象。白線の内側のアンサンブル構築、ここからだと思っている。いよいよ面白くなってきた。
そういう細かいけれども大きな変化を感じつつ行った今日の演奏だけれども、反省点こそ多けれども悪くない手応えだった。過去最高!ってわけではなかったかもしれないけれども挑んだ冒険の多さにに対してアベレージ以上の演奏をする事が出来たのはそのままメンバーに対する尊敬の念へと繋がった。
僕は兎に角、もっと練習する必要がある。下手くそかよ!

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幕間アクトで出演した笹口騒音ハーモニカこと笹口君、かれこれ彼とは20代半ばの頃から共演しているけれども今日初めてなんじゃないかな、ゆっくり話をしたのは。そもそも笹口君、僕の事を年上だと思っていたみたい(笑)。
あの人はやっぱり天才なんだろうなと思う。ライブ開始直後はその特異過ぎるキャラクターに心を奪われるけれども、そのうちその綺麗な歌声とメロディと繊細な世界観がそのキャラクターを上回る鮮烈さを発揮するあの感じ。ああ、笹口君だ。誰かが最近言ってたと思うのだけど(誰だったかは忘れた)、人によっては弾き語りの方がその人自身に肉薄するから好きだと言っていたけど笹口君の演奏を拝見して妙に納得してしまった。
最近はプログレに興味があるそうで、ええ、是非やって下さいよ笹口君!

THIS IS JAPANのライブを観てエレキギターという楽器の浪漫を再認識した。元々あれは危ない魅力を放つ楽器なのだ、と。いや滅茶苦茶格好良いじゃんTHIS IS JAPAN。あんな風にエレキギターが弾けたら、と30超えた俺が思うんだもん、あれを高校生とかが観たらそのまま翌日楽器屋行っちゃうんじゃないかな。ふとした瞬間のUSオルタナ然とした佇まいも大変好みだった。素晴らしいバンド。
the seadaysは瑞々しさとオラオラ感の同時多発。「地元では僕はいきがってる奴扱いをされる、僕の好きなバンドの事なんか誰も知らない」って話をしていたけれど、素直に良い青春を送ったんだなってその後の演奏を観て思った。
青春時代ヘの憧憬がそのままディストーションとエレクトリックギターの力を借りて音楽を鳴らす。それが素晴らしくないわけがない。そうであって欲しい。

高速道路を降りて車は名古屋市内を走っている。どうやら4時よりも早くベッドに潜り込む事が出来そうだ。
いやー無事に帰る事が出来そうで良かったー!!!

追伸:無事に帰ったかと思ったけれど、舟橋、VOXhallに忘れ物をしていた。いっけねえ!

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