「ダイエットってしてる?」「もうあきらめました」

月曜日から仕事の関係で研修に出ている。
いつもより早起きしいつもと違った場所へ向かい、この一週間を共にした後はそれぞれの場所へ帰っていく人達と机を並べ研修を受けている。研修で使っている建物は閉鎖直前で僕達が最後の卒業生となる、と聞いて押井守が監督した『機動警察パトレイバー』劇場版二作目の「柘植学校」を連想したのはきっと僕だけだろう。

いつもより早起きするわけなのだが、いつもより早く家に帰ってくる事になる。
単純に生活時間が数時間前倒しでずれただけなのだが、それでも一日が長く感じるから不思議だ。普段は一人で食べている夕食を家族と囲む事が出来るのは単純に喜ばしい事である。
昨日はサウナへ行き練習へ、今日は溜まっている作業に着手した後に練習へ行った。平日の夜にバンドの練習が連日続くと不思議な気持ちになる。

本日は犬栓耳畜生で練習。
炭酸さんが仕事の関係で不参加となったけれどもこういう時はベーシストでありギタリストでありドラマーである森野うどん君の出番である。彼がそのままドラムセットに座り、練習という名の実験は進んだ。
このバンドでの演奏はライブであろうがスタジオ練習であろうが常に実験精神に富んでいる、と僕は感じている。全員が全員このバンドで何が出来るのか挑戦している。今現在僕達は「わかりやすく」挑戦するためにライブ毎にイニシアチブをとる人間を変えて演奏に臨んでいる。イニシアチブを与えられた人間が演奏の仕方、方法論から検討してメンバーにそれを伝達、受けたメンバーはそれを共有して演奏に臨むというもの。完全なる即興を繰り返してきた僕達だけれどもより自由に、より構築的に、より有機的になるために色々と楽しんでいるというわけだ。
そういう側面もあるからだろうけれどもこのバンドでの演奏を反芻すると根本的な気付きを得る事が多い。演奏の内容、技巧的な部分、奏法やエフェクターとの付き合い方以前の部分での気付きである。
それを他の演奏の瞬間に持ち込んで、そこで得た気付きを精査していく。
自己進化というのは表現者に与えられた最高の楽しみの一つかもしれない。

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それにしても、犬栓耳畜生は冗談じゃない程に音が大きい。イヤーカフがなければ「やってられるか!」と叫んで逃げ出すところだ。嘘だけど。
ジュースをゴクゴク飲む時にマイクを喉に押し付けてその喉が鳴る様、を大音量で出力して楽しんだりもしてる。この瞬間ばっかりは僕達も音が小さい。あとノイズって何も音が大きくなけりゃあって事じゃないよね、って思いましたとさ。
大島優子似が導入したBOSS FZ-2が滅法良い感じだった。

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