ピースフルな演奏の話。

以前人に「君は仲良くなると一気に仲良くなって滅茶苦茶遊んだり距離詰めたりして、飽きたらすぐに他の人の所に行く」というような事を言われた事がある。否定はしないし、確かにそういう部分もあるかもしれないけれども少なくともその人に対する感情とか思い入れが変わったわけではなくて、その都度その都度出会う人が自分に定着していって人間関係が馴染んでいって、っていう風に人間関係を構築しているだけです。特に意識しているわけではないけれど。
でもそういう風に捉えられちゃうっていうのはしょうがない事なんだろうな。
ただ勿論お互いにそんなの意識せずに交流を持ち続ける友人もいるわけで、今日はそんな友人とその家族に関する話。

10年来の友人、にして元バンドメンバーである神田君(ex.不完全密室殺人)の妹さんがこの度目出度くもご結婚されるという事で、その結婚式の二次会のパーティーでの余興で演奏させて頂いた。神田君からのお誘いで参加させて貰ったのだけれども、メンバーは神田君がドラムで各務君がギター、伊藤誠人君が鍵盤で僕がベース。そして当日知ったのだけれども(神田君「あれ、言ってなかったっけ。…言ってなかったね」)ボーカルは新郎さん。
新婦、妹さんには内緒でサプライズという事でこんな素敵な企画に声をかけてくれて有難う神田君、そして新婦さん。
演奏曲は山添ヒロカズさんの「100パーセント」。歌詞を改めて読み返すと結婚式に新郎が歌うにはうってつけで、神田君ナイスチョイス。

練習スタジオを体調不良でお休みさせて頂いたので当日、各務君ちで二人でちょっと練習して、曲構成とか確認。
少し前に某大型質屋でジャンク品で購入したグレコのバイオリンベース(半ば強引に修理済み)を携えて覚王山の高級なイタリアンレストランへ。
パーティー会場の一角に機材を所狭しと並べて演奏したのだけれどもいや、本当に素敵なムードだったし演奏だった。レストランだしスピーチ用のマイクを使っての歌唱だから音量もさほど大きくなく、弦楽器はそれこそ自宅練習ようのアンプを持ち込んで使用。けれども参加者の皆さんの歓声やら合唱する歌声やら、「生」の感じがパーティー会場に広がって本当に素敵な時間だった。

高級イタリアンレストランでのパーティーであるからして、出てくる料理も実に美味しかった。もうひたすら食べ続けてビンゴ大会も楽しんで(「今までこういうの当てた事ない」という各務君が一番のりでビンゴ出してた。爆笑した)、食べ過ぎて苦しいやって頃に演奏時間がやって来た。
どうやら演目的にこのサプライズ演奏がパーティーの大トリのようだ。気合いが入る。バンドでの歌う事自体初めてという新郎さんの背中、そして驚く妹さんの顔を見ながら、そして懐かしくも全くブランクと違和感を感じさせない神田君のドラムによる安心感を感じながら楽しく演奏。
誰かのために弾く、とか普段は別段意識しないけれども、この日ばっかりは大いに満ち足りた気持ちでピースフルな演奏が出来たと思う。変に主張が強くないバイオリンベースの暖かみのある音も貢献してくれたと思う。

妹さん、貴女とはスタジオや神田君の家の方に行った折とか数回しかお会いした事がありませんでしたけれど、それでもやっぱり昔はお嬢さんだった貴方がご結婚されるっていうのは僕には感慨もありましたし、それ以上に感動がありました。パーティーの最後のスピーチで涙で声を詰まらせた貴方は本当に素敵でした。
そして新郎である竜介さん、ご一緒出来て本当に良かったです。貴方の愛情溢れる悪戯心、お手伝い出来て光栄でした。
どうぞ、どうぞ末永くお幸せに!!


新郎新婦と。
僕の顔面が大きく見えるのは遠近法だよ。本当だよ。

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