玉子かけご飯。

4931eac3.JPG 寝ようとベッドに潜り込むも、空腹に襲われまどろむ事すらできない。
決して健康的な事ではないと理解しつつも誘惑に負け、根本的な解決策を採る事にした。

薄暗い台所を進み、冷蔵庫を開けるとタッパーに入った白米が。こんな時はあれだ、あれしかねえ。
昆布だし醤油と卵をとり、白米をタッパーごと温める。十分に温まった白米を、溝が出来るようにタッパー内で移動させる。そして溝に卵を落として醤油をかける。
出来た。

玉子かけご飯は、その手軽さの割には玉子の甘味と旨味を最大限に引き出した贅沢な(事実、玉子かけご飯はこの国の経済状態によっては紛れもなく贅沢品だったのだ)料理である。醤油と混ぜられた生卵が、温かいご飯の温度によって適度に粘度を増し、その旨味を一層引き立てられるのだ。最高の汁ぶっかけ飯の一つだろう。

玉子かけご飯は人によって様々な食べ方があるだろう。
白米の山の頂点に窪みを作り、そこに卵を落としてご飯とかき混ぜる方もおられるだろうし、他の容器であらかじめ混ぜられた卵を白米にぶっかける方もおられる。
或いは卵黄だけを使う方もおられるのではないか。

ある日、玉子かけご飯をこよなく愛する方のウェブサイトを閲覧している際に興味深い食べ方を目にした。それが先述の「容器に溝を作りそこに汁を満たす」方法。添付した画像を見て理解して頂けるだろうか。
この方法だと汁とともにご飯をかっこむ汁ッ気の強い「ぶっかけ飯」風にも、混ぜて所謂スタンダードな「玉子かけご飯」としても食べる事ができる、とは管理人氏の弁。

そのウェブサイトを見て以来この食べ方を試しているのだが、これがなかなか具合がいい。確かに旨い。
発想に脱帽し、玉子かけご飯をかっこみながら唸ったものである。

また、玉子かけご飯に用いる調味料にも個人差、地域差があるようだ。
玉子かけご飯専用の醤油が発売され話題になり、既に市民権を得た感すらあるが人によっては麺つゆが旨いとも言うし、これも今後試してみようと思う。

玉子かけご飯、実に奥が深い料理である。

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