12月22日は新栄CLB ROCK’N’ROLLの21周年を祝うべく自分主催で「舟橋孝裕ワンマンライブ-21st Anniversary Schizoid Man-」を挙行した。
以前ここにも書いたけれども、僕が所属/参加/助演するバンドに集まって貰って熾烈な演奏を繰り広げる一日。いずれのバンドもベースギターは勿論僕。
ワンマンライブって名前の割に、どうしてもそういう感じにはモチベーション的になれなかったので各バンドには兎に角普段通りで、特に僕をフューチャーするとかではなく当たり前の様に良い演奏をしよう、と一緒に演奏する人間として出演をお願いした。結果的に当初描いていた出演陣、全バンドが出演してくれて舟橋は本当に満足。
ナトリネ
本人達は「誘われて驚いた」と言っていたけれども僕からすればもうナトリネはこういう場にいないと違和感さえある存在。それくらい濃密な関わり方をしたと少ない回数ながら演奏を共にした人間として思うし、やっぱりこの人達の創る音楽は素敵だ。
予定していた練習二回のうち一回を僕の風邪でキャンセルしてしまって、しかもそれでいてセットリストに(僕は初演奏の)新曲が入っていたりで何気に一番緊張したかもしれない。でも演奏はうまくいったしナトリネの音楽の中で自分的に果たさなければならない役割は果たせたのではないかと思っている。
パイプカツトマミヰズ
この日一番気負う事なく、良い意味でステージにブラリと立ってそのまま演奏を始める事が出来た。変に気負ってもこのバンドでは良くない。兎に角ただただ良い演奏を、という発想で目の前で起こる事に対応すれば良い演奏が出来る領域までこのバンドに深く立ち入る事が出来た、と思っている。しかし各務君に伊藤君の二人のボランティアメンバーはあれはもうびっくり人間だな。吉田君のMCも普段通り、だけれどもちょっとしたメンバー間の信頼関係みたいなものを感じちゃって(多分、僕の勘違いだけどね!)それも相まって良い演奏が出来たっていうのは書いておかねばなりますまい。駒田君もこの日は汗をほとばしらせながら良い演奏をしていた。
孤独部
本番一週間前の段階でもどんな事をやるか決まっておらず、それでも何も不安に思わなかったし本番当日まで練習らしい練習も、打ち合わせらしい打ち合わせもほとんどなく僕とかしやま君はステージに立った。
「普段通り」っていうのが孤独部に於いては成立しない。かしやま君はこの日ステージの上で僕との出逢いから僕とどんな時間を過ごしたかを、温度の通った言葉で謳った。僕はそれにベースギターでちょっとした音を添えただけ。
それっていうのは何だろう、ちょっとした公開ノロケのようでもあったけれども彼が語り始めて数分後に胸に熱いものがこみ上げてくるのを感じた。
彼と僕の時間をテーマにした彼の作品が、多くの人に好評だったようで僕も嬉しいです。
i GO
当日まで完全シークレットだった割に、そういえば不思議と誰も驚いていなかったi GO兄貴達の登場。
この日は茜谷さんがギターを持たず、全曲ピンボーカル。久しぶりに弾く曲から初めて演奏する曲まで、何だか感慨深いものがあった。
力んでしまったのか、i GOの演奏中に手元に違和感を感じてふと見るとピックが血まみれに。右手の人差し指が弦でえぐれたのか、出血していた。痛みもなかったし傷もそんなに深くなかったのだけれども、血だけは一杯出ちゃったもんだから見た目だけは陰惨になってしまった(その状態で演奏を続けた結果が一番上の画像)。
忙しい中、無理言って出て頂きました。有難うございます!
ワッペリン
この日、ライブ中に発表があったけれども僕は年内一杯でこのバンドを脱退する事になった。
理由はバンドマンとしてのスタンスの違い。
そういう状況もあって練習も噛み締めるように、丁寧に丁寧に3人で行ってきたけれどもそういう積み重ねてきたものを顕在化させる事が出来た演奏だったと思う。
もうあそこまでマイクに向かって歌う事もないのかと思うと寂しいものがあるけれど、実に良い経験が出来た。
ワッペリンと僕の今後を乞うご期待!
JONNY
皆、待ってたでしょう。
演奏を開始してすぐにフロアが洪水のような状態になり、ダイブが巻き起こるわ詰め寄ったお客さんによってマイクスタンドが倒れてくるわで大変な状態に。でも僕も本当に嬉しかったし、佐藤さんも篠田君もせんちょーも本当に嬉しそうだった。それぞれが異なった状況、場所でそれぞれの表現活動を続けて、で今回はこういう折角の機会なのでって事で篠田君も忙しい中、名古屋にやって来てくれた。当日朝、本当に久しぶりに入った練習でも彼が全く変わっていない事がわかったし、ライブ中も篠田君自身、自分が「JONNYの篠田」である事を楽しんでいたように思う。
そしてそれが無性に嬉しかった。
興奮して今までだったら混沌としていた演奏も、地に足をつけて堅実に出来たと思う。JONNYでしたかった、するべきだった演奏がやっと出来たんじゃないかと僕は思っている。
本当に楽しかったし、充実感があった。またやろう、やらないわけにはいかないな。
リハーサルから本番まで、6バンド分やるわけでこの日はここ最近で一番ベースギターを弾いた。
ベースギター本体を替え、サンズアンプの設定を変え、アンプヘッドのつまみを変え、衣装を変え「まだまだいける!」と自分に激を入れながら、そのバンドに一番相応しいと思える「僕の音」を、「僕の演奏」をしようと躍起になった。得たものは物凄くあったし感じるところも壮絶にあった。
僕の人生最後の自分名義のワンマンライブは、こうして終わった。
次は、バンドで挑むワンマンライブをやろうと思う。
この熱量、この気迫、そしてこの美しさに憧れてずっとバンド活動をやってきた。
きっとこれからも憧れ続けるでしょう。
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