「This is ALL , I have. HA-HA-HA」

仕事中にカフェインを摂取するとそれ以外の時よりも何故だか物凄くテンションが上がるのは何故だろう。
酒はそんなに飲まない(それでも昔よりかは飲むようになったけれども)、煙草もやめた僕からすると嗜好品らしい唯一の嗜好品という事になるのだろうけれども、その点だけは謎である。
昔はあんなに苦手だったブラックコーヒーも「エナジードリンクみたいなもんだ」と思うようにして以来、飲めるようになってしまった。むしろブラックが好きだ。人の好みとは結構簡単に変わるものなのである。

さて今日は事情により出演出来なくなったDGTPの代打、犬栓耳畜生にて今池HUCK FINNに出演。
昨夜炭酸さんよりグループLINE(このアプリケーションが普及してからどれだけのバンドがグループで情報を共有しているのだろう。きっと「こいつはものぐさだ」とか「こいつはバンドでの情報共有に対して後ろ向きだ」等、共有しなくても良い情報も共有するようになったに違いない)に連絡が来、確か一時間後には出演が決定していたと思う。
凶悪そうな(褒め言葉だ)共演陣だったので楽しみに仕事をバキバキッと終わらせ、自転車で今池HUCK FINNへ。

到着するとUSからのツアーバンドDisrottedが演奏中。物凄く、その、なんだ、音が大きい。ギターの音も地獄のようだ。無論褒めてる。思えばスラッジ・ドゥームバンドって初めて観たかもしれない。
スラッジ=泥、ぬかるみ ドゥーム=不幸な、破滅、死
なんて物騒なんだ。だけれどもギターを弾いてる彼は静かで穏やかでシーフォームグリーンを愛する(僕のベースギターを見た後にそういう話で盛り上がったのだった。国外に『ナンバーワンの』楽器を持ち出すのは抵抗があったようで、今回は別のお気に入りを持ってきたそうだ)ナイスガイだった。


終演後に談笑する僕達とナイスガイ。

音圧に身を委ねているとむしろ「静謐で美しい瞬間もある」とか思えちゃう人間の感性の柔軟さよ。
その次は僕らの演奏。これは後述する。
この日のイベント、最後を飾るのは(ちなみに一番手のODA takumiさんは拝見出来ず...。前回良かったので拝見したかったのだが)Rectal Smegmaはそれまでの空気と一変、随分とパーティーな雰囲気に。
曲は攻撃的でも雰囲気やアティチュードはどこまでもピースフルで陽気だった。ベースの彼はロシアンマフを掲げて「俺が持ってるペダルはこれだけなんだぜ!(ウケるだろ?)」と豪快に笑っていた。

さて、犬栓耳畜生だけれども先日の演奏を踏まえてメンバー間で色々な話し合いがなされた結果、吹っ切れた部分と考えた部分とがあって、個人的には様子を見過ぎたというか頭が固い演奏をしてしまったな、と思う。毎回このバンドでの演奏後は「もっとやれたな」とか「今のこの気持ちで演奏すれば良かったな」とか思うのだけれども、今日はいよいよ痛烈にそう思うよ僕ぁ。
けれども海の向こうの友人達には「awesome!」とエフェクターの試奏動画とかでよく耳にするあの褒め言葉を直接貰えたりしたし、ツアーバンドの手伝いをされている日本のスタッフさんも好意的な感想を下さったりでそういうのを踏まえると悲観的になり過ぎるのもナ、と思ったりもする。勿論自分の感想と他人の感想のそのどちらを自己表現の本質的な評価に据えるかは個々人の判断に依るのだけれども、僕の場合は「そんなん都合良く気持ちの切り替えに相応しい方に寄せれば良い」ってな考え方なのでまあなんだね、今日の演奏で落ち込みもしていないし浮かれてもいない。
一つだけ確かなのは「バンドとして前身するきっかけになった」夜であった。犬栓耳畜生、これからも実験精神旺盛なメンバーと実験精神に富んだ活動をしていきたいと一構成員として思います。

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