難しいぞ、ルーパーでの演奏。

随分と春らしくなった。
何だか妙にウキウキするのは暖かくなってきたからだろうか。

不自由な事、未知な事に挑戦しようと始めたNo Input Mixing Board演奏だが、これが見事に捉えどころがない。演奏というと聞こえこそ良いのだが、実際は色々なツマミをああでもないこうでもないと適当にひねくり回して好みの音が出るように祈っているだけに過ぎない。
それこそ海外ではワークショップ等も開かれているようなので、きっとある程度は理屈めいたものがありそうなのだが、今のところ僕はインとアウトを適当に繋げて各ツマミを触っているに過ぎない。

当初は不自由で制御不能な『機械の悲鳴』を用いた演奏が面白そうだ、と思って始めたこの練習も、気が付けば「こんな音が出ると良いな」と一抹の期待を胸にツマミを適当に触るようになった。だが、狙い通りいった事等ただの一度もない。
演奏行為には程遠い、本当に適当にひねくり回して音を出しているだけなのである。
だが本日導入したtc electronicsのルーパーを用いて、ある程度アウトプットに作為的なものを混ぜ込む事が出来るようになった。No Input Mixing Board自体は狙った音は出せずとも、接続したルーパーを用いれば偶然に発生した美しい音をルーパーの上で定期的に反復する事で偶然を用いた作為をそこに残す事が出来る。リフもこのセットならば演奏出来るだろう。
一定の周期で少し前の過去の僕を繰り返してくれるルーパーは、No Input Mixing Boardで演奏する上で重要なアイテムなのではないか、と思った。