THE WHOの映画を観た話。

THE WHOのドキュメンタリー映画「ザ・フー:アメイジング・ジャーニー」を視聴。
最近専ら映画を観るのはコレ、ってな勢いで使っている映画配信サイトにて「音楽映画特集!」なるコーナーがありそこにピックアップされていたので存在を知った。
最初は「へー、THE WHOの映画かぁ」くらいの感じで観始めたのだけどメンバーの出会いからバンド結成、そして音楽性が出来上がっていく様、バンドがどんどん大きくなっていくにつれて生じてくるメンバー間の軋轢から人間関係の変化、メンバーの死とそれを受け入れてそれでもバンドを継続させていこうとするメンバーの言葉等、親切かつ丁寧に追っているのでファンでなくとも楽しめる内容だった。キース・ムーンが逝きジョン・エントウィッスルが逝き、残ったロジャー・ダルトリーとピート・タウンゼントががっちり手をとりあって音楽を継続させていくラストのシークエンスは泣きそうになったものなあ。

キース・ムーンというドラマーについてほとんど知らなかったのだけど(ハイハットのないドラムセットを暴れまわるようにシバき叩く格好良い人、くらいの認識しかなかった)、あの人こういっちゃあなんだけど物凄く面白い人なんだね!
ホテルのプールに車で突っ込んだりTV出演した時もスタッフを買収してドラムセットに火薬仕込んだり。ちょっと、どころか相当変わった人だったみたい。それであのドラム演奏だもんな、身近にいたらヒヤヒヤするかもしれないけれど、後世の僕達が残されたエピソードから危険な香りとそれを放つ才気を感じてドキドキするには十分過ぎる人だ。

勿論、僕はベースギター奏者ですのでこの人の演奏シーンや人となりや、メンバーの彼に対する発言を聞けて嬉しかった。
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ミスターサンダーフィンガー!
高く構えたベースギターの、ネック寄りを指でバシバシ弾き倒す(しかもいつも澄まし顔、というかつまらなさそうに笑)姿は腕をぶんぶん振り回すピートとマイクをひっつかんで歌うロジャー、ドラムセットの中で猛り狂ってるキースと比較しても異質。でも演奏面でこの人がどれだけTHE WHOを引っ張っていたか、その辺も今回のドキュメンタリーでよくわかった。
興奮するとリズムが加速するキースにジョンがあわせていく事で曲が曲となり、バンドはどんどん加熱していく。そしてそして映画でもやっぱり、圧倒的にこの人のリードベースは目立つのだ。それこそ演奏シーンでこの人が画面にフレームインしていなくても。物凄い存在感。
ジョン・エントウィッスル先生、貴方にシビれたのでここ最近鍛錬していた指弾き、ちょっと猶更、頑張ってみますね。

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