『いなや』食べたり少年王者舘『思い出し未来』観劇したり。

起床すると鼻水がズビズビに出ている。
「起きろ、小林君。もう7時半だ」
昨夜催した『歪んだベース飲み会』の後そのまま自宅に泊まっていた小林君を起こす。21歳の若者である。ナイスガイだ。
座布団を何枚も積み重ねて作った簡易ベッドの上でゴソゴソしているのでカーテンを開けて日の光を入れると、小林君は眠そうに目覚めた。
そのままアルバイト労働へ向かう彼を見送り、風邪薬を飲んで鼻水垂れ放題の右鼻の穴にティッシュを詰めて再び就寝。

「社員食堂が好きでさあ」
「ああ、まあ、俺もたまに食べるよ」
「夏場は特にざるラーメンが美味しくてね」
「ざるラーメンと言ったら自由が丘の『いなや』だよ」
「え、何そこ」
「ざるラーメンならあそこが日本一美味いと思う」
「え、どんなのなの、それ」
「いやね、なんて事ないんだけど。普通、兎に角普通なんだけど何故だか美味い」

そんな父との会話がずっと心に残っていたのだけれども、遂に行く事が出来たぜ『いなや』。

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お昼時少し前に到着したのだけど店内は既に満員。幸いな事に待ち時間もそんなにかからず入店する事が出来た。
『いなや』の麺はいずれも自家製麺であり、店内をざっと見まわしたところ中華麺を食べる人、うどんを食べる人、きしめんを食べる人と割合でいったら同じくらい。寒い時分だからかみそとカレーを食べている人が多かったけれどもざる中華を食べている人もいた。
勿論僕の注文はざる中華、所謂ざるラーメンである。同行した友人はカレーきしめん。
伊藤誠人君がかつて大学時代に運営していた個人HP(昔は皆、結構作ってただろ)に「おすすめし」ってお薦めの料理屋を載せるページがあったんだけど、そこに『いなや』と『寅安』が載ってた気がする。伊藤君は昔からこういうのが好きだったんだな...。
ニヤニヤしながら若干緊張した面持ちで待つと遂に登場、父親曰く「日本一美味いざるラーメン」こと「ざる中華」!
確かに見た目は何て事ないけれども一口食べた後はもう無心に食べましたよね。なんて事ないのに、何故だか滅茶苦茶に美味い。つゆが旨いし何より麺が旨い。そりゃあ繁盛するわけだよ。カレーきしめんも旨かったし絶対また食べに行こうと思います。

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そして夜は少年王者舘 第38回本公演『思い出し未来』を観劇に大須は七ツ寺共同スタジオへ。
人生初の少年王者舘!初日やお昼の回を観た方の感想がSNSで流れてきていて、それらが絶賛だったので楽しみにしていたのだけど開始数分で「なんだこりゃ!最高かよ!」ってなった。役者の熱量も照明も音響も効果も舞台装置も全部凄過ぎた...綺麗だしバキバキしてるし格好良いし笑えた(爆笑する事になるだなんて観劇前には思いもしなかった)。
開演前にアナウンスされた上演時間は1時間10分、で「ちょっと短いのかな?」とか思ったけれどもいざ観劇すると最高に濃密で刺激的な1時間10分だった。今後のツアーも控えているのでネタバレになるような事は極力避けようと思うけれども、最後のシークエンスは天野さんの「優しさ」みたいなものを感じたりも、した。
個人的に所属団体でガツッとやってるひのみもくさんがやっと拝見出来て感慨深かった。あの人ぁ凄いところでやってるんだなあ!尊敬しちゃう。

良いものを観たり聴いたり食べたり読んだり楽しむと「人間って、人生って本当に素晴らしいなあ」と思う。人様が作り出したもので楽しめるのって最高に多幸感に満ち溢れる体験である。

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