MASF Pedals RAPTIOについてやっと書く。

「良いエフェクターの条件」ってプレイヤーが10人いれば10通りあると思うのだけど、僕の場合は幾つか考えられるその条件の中の一つに「想像力を刺激する」というものがある。
これを使って何をしよう、あれをこうしよう、これはどうなるだろうか、あのバンドで使いたい、こんな音が出るんじゃないだろうか、じゃああれと混ぜたらどうなるか...等、魅力的な機材というのは想像力を大いに刺激してくれるものである。
今回書くのはそんなエフェクターの一つ。僕の持ってるエフェクターの中ではこれと似たような機能を持つものは他にありません。

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国産ブランドの中でも特にノイズ系の音楽やブッ飛んだ音愛好家から定評のあるMASFより、RAPTIO。
いやーこれは買って良かった。決して安いわけではないけれども(普段買ってるエフェクターが安過ぎるだけだろうか)、値段以上の価値がある機材である。グリッチ/ホールド機能を持つエフェクター。
グリッチは簡単に言ってしまえばディレイサウンドをブツ切りにして「ズダダダダダダダ!!!!」とマシンガンのように鳴らす機能。ホールド機能は音を永久的に伸ばす機能。この説明だけでもブッ飛んでるな...。
僕はこのグリッチサウンドに完全にヤラれてしまって購入を決意した。RAPTIOのスイッチは踏んだ瞬間だけエフェクトがかかる所謂モーメンタリースイッチなんだけど、グリッチモードでは踏んだ瞬間の音をブツ切りにして伸ばし続ける(正しくは伸ばし続けてブツ切りにし続ける、なのだけど)わけで、このモーメンタリースイッチのお陰で随分とフレキシブルな操作が可能となっている。演奏のふと瞬間にガッと踏んでやって「ズダダダダダ!!」と鳴らすと面白い面白い。インパクトのあるサウンドなので使ってるとライブハウスの人や共演者が足元を見に来る見に来る(笑)。そりゃあそうだよな、わけわからんサウンドだもの。面白いのは「踏んだ瞬間の音」を伸ばしながらブツ切りにするので踏み込む瞬間で出音が激しく変わる事。インパクトある「ズダダダダ!」を出すにはピッキングの瞬間に同時に踏み込む必要がある。音の減衰の中のどこで踏むか、で音が変わるのは「スイッチが踏まれた瞬間の音を伸ばしながらブツ切りにする」機能の上では当たり前の事なのだけれどもタイミング外しちゃうと想定していたよりもショボンとした音になってしまうのでコツを掴む必要がある。
ホールドモードは音を伸ばし続けるのと同時に遅れた音をミックスしt出力。しかし単純に音を伸ばすというよりかはどこかキラキラしたノイズが足されているような...グリッチモードについても言える事だけれどもRAPTIOなりの味付けが結構効いてるような、そんな気がする。元から変わったエフェクトではあるのでそこでナチュラルさを求める方はそんなにいないだろうけれども。

順番が前後したけれどもコントロールは上の黒いツマミ(小)が原音のボリューム。12時くらいでバイパスと同じくらいの音量になる。
その下のコントロールがエフェクト音。真ん中の大きな黒いツマミはグリッチモードでは速度の可変、ホールドモードではミックスされる音の遅延速度、との事なのだけれどもどうにもこのホールドモード、ちょっとわかりづらいかも...。右側のトグルスイッチでモード切替。
あとね、RAPTIOのオツなところがLEDである。

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真ん中のツマミの軸の部分にLEDが仕込まれているのか、踏むとこういう風にフワッとLEDが点灯する。これはお洒落だ、兎に角お洒落だ。ちなみに筐体の裏側(人によってはマジックテープを貼ったりする、そう、全く見せるシチュエーションが想像出来ない場所である)にはお洒落なデザインが施されている。
音も過激ながらデザインも攻めた配置になっているというわけだ。

ホールドモードは今のところ一度も使った事がないけれども、グリッチモードはガンガン使っている。
楽しいよ、これ。

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