『食事中の方には気をつけて頂きたい』習作

べろりんと捲り上げられるように掘り起こされた土くれ、その脇には穴があいている。穴の中では配水管が露出しており、配水管の中には汚水が流れているのが見えた。
作業に従事している作業員を尻目に、いや正確に言うと一見気にしない風に振舞いながら私は言った。

「流れて、いますね」
「流れているね」

管と管のつなぎ目にあたるのだろうか、土くれと半ば溶け合った箇所にそれは浮いていた。私は数分前にそれが自分の体から生れ落ちたものだとは信じがたかった。汚水に浸される事によってふやけたチリ紙、それともつれあうようになって浮かんでいるのは私の排泄物だからだ。チリ紙ともつれあう事によってそれはそれが本来有する周囲に与える生理的嫌悪感を和らげられてはいたのであるが、しかしてそれは長く見つめたり或いは観察したり、ましてや近くによって見つめ直すようなものでは決してなかった。
事実私の上司はそれの姿を認めるやすぐに踵を返し店内に引っ込んでしまったのである。それの起因する場所、温床を間貸ししていた身分故に、私はそしらぬ顔をして周囲で仕事を続ける作業員、そして私の上司程それに嫌悪感を抱かなかったのではあるが、そのままそこでそれを観察するのも具合が悪いので上司に倣って店内へと戻った。

・・・・という話。
バイト先の配水管が古いというので、最近は地面を捲り上げての工事が進められています。今日出勤した所、社員のFさんが「今日う○ちしたら外の作業員さん達には丸見えだよ」と言ってきました。タイムリーな事に僕は前夜の大丸ラーメン、そして昼間に食べたカレーライスが腹の中で大暴れしている時分であり、Fさんに向けてニヤニヤ笑いながら「今からするんですけどね」と言う事くらいしかできませんでした。
話題としては決して綺麗なものでない(むしろ汚いカテゴリーに所属する事くらいは僕でもわかります)のだけれど、どうしてもその情景描写を小説風にしてみたくなったので一息で書いてしまいました。
巧い下手は置いておくとしてもたまにはこうして頭を使うのは大事だと考えます。

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