ベースのネックから伝わる四季。

日本というのは四季折々の気候があるのだ、と感じさせられる。

とは言っても僕のような人間が日本の風土に関心を持つのは、草花の彩りや冬の澄んだ空気からではなく、これがもう本当に風情を理解する感性がないようでナンなのだがベースのネックからなのである。

乾燥し易い冬は指板から水分が蒸発し木材が収縮、結果ネックが順反りしやすい。僕の手元にきてはや4年以上のYAMAHA SBV-550だが、幸いにもこまめなチェックとネックが当たりだったのか、一定のコンディションを保てていた。
しかし最近シビアにチェックしてみるとこれが僅かに順反りしている。
演奏には何ら影響がないレベルではあるのだが原因がわからぬ以上何とも気持ちが悪い。

最近はJONNYで演奏する機会も多い故、全弦半音下げチューニングにする事が多い。ネックにかかる負荷という観点から鑑みるに、それが一番影響を与えていそうだがもしネック反りがその半音下げチューニングによるテンションの変化に起因するのであれば、ネックは逆反りを起こしていなければいけないはずである(ネックはレギュラーチューニング時に真っ直ぐになるように調整している)。
では何が原因か。

ふと思い出した。
今年の冬はやたら喉を痛めている。風邪を患って寝込む以外にもやたらと咳が出たり、喉がいがらっぽかったり。どうやら僕の部屋の乾燥、しかも例年よりも悪辣な環境に原因があるのではないか、と考えられる。
人体に影響を与える程なのだから、ネックは言わずもがなだろう。

さてここでバイト先の上司の登場である。最も身近な楽器のプロに、楽器の使用状況(チューニングetc.)を伝え指示を仰いだ所「トラスロッドを弄るのは簡単だが、反りが極僅かならばしばらく様子を見よう」との事。
四季によって気温も湿度も大きく変わるこの日本という国の風土上、季節が変わるとまたネックがさらされる状況も変わるわけである。演奏に支障をきたさないのであれば、デーンと構えて春を待とう。

いや、レモンオイルを塗り込んであげたりは流石にしようと思っているけれども。

続・我が逃走
レモンオイルを塗って休ませている所。ゆっくり休め。

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