季節の変わり目であるしレコーディングやライブ等、色々と立て込んできそうな予感があったのでLOVELESS GUITARへメインベースの初号機と弐号機を持ち込んで、それぞれトータルメンテナンスをして頂いた。
初号機は5月にネックが完成してからというもの、夏にはネックが順反りし(湿度が上がるので逆反りしそうなものだけれども、ネック材と指板材の木材の差異だろうか)、徐々に秋っぽくなってくると今度は逆反りしてきた。
応急処置的に演奏に問題がない程度にはトラスロッドを締めたりして対処したのだが、季節が移ろい結局、締めた分だけトラスロッドを緩めた感がある。
どうやら、まだ僕のネックに使われた木材達は自分がまだ「エレクトリックベースギターのネックである」と気付いていないのではないか、と思った。
初号機はハイポジションが若干ビビっていた。
どうやらボディの接合部分で若干反っているらしく、ネックの調整とフレットを擦って頂き、問題をなくして貰った。現状、若干ネジレ傾向であるとの事だけれども所謂どうしようもない状態ではないそうだ。
何なまあ弦の太さが全く違う4本の弦を張っているのだ、均等にネックが反る事の方が確かに不自然ではある。
あと弦高も調節したのだがピック弾きだと低過ぎる設定になっていたらしく(ぶっちゃけ、薄々そうなんじゃないのかなとは思っていた)そこも調整して頂いた。弐号機は擦り合わせこそしなかったけれどもネック周りをメンテナンス。
2本とも弾きやすくなったので満足。
帰宅後、妻のおつかいで大須商店街へ。回線切替で不要になった妻のスマートホンを売りに赴いた。
数日前に切替を担当してくださった営業マンに紹介して貰った店舗は、雑居ビルの2階にあった。数畳のテナントが幾つも入っているビルの一角に向かい、事情を告げると店員さんが妻のスマートホンを査定してくれた。29000円也。
想像していた倍以上の金額に内心驚きながら買取を依頼した。
懐具合が温かくなったから、ではないけれども折角大須商店街まで来たので行きつけの中古ペダル屋へ足を運ぶ。
入店すると馴染の店員氏が目線で指し示しながら「舟橋さん」と声をかけて下さる。
見ると
EarthQuakerDevices Palisadesが陳列棚に鎮座していた。
流石敏腕店員氏、僕の好みを知り尽くしている。「試奏して良いですか」と言いながら実は試そうと思っていたBOSS RE-2への関心が(今は)急速に失われていくのを感じた。
さて、Palisadesである。
EQD発TS系リスペクトペダルであるけれども、ゲイン低めのGain Aにゲイン高めのGain B、それらに加えてBoost搭載と至れり尽くせりのコントロール系統。クリッピングの選択に加えて音のレンジ感を調節するコントロールで非常に多くのパターンの音作りが出来る。多くの音が出せる事というのは、僕のように「これが俺の音!」みたいな発想で音作りするプレイヤーには然程重要でもないのかもしれない。事実、僕もきっと限られたパターンの組み合わせばかり使う予感がしている。
僕が気に入ったのは狙った音へのアクセスのしやすさと、3つのスイッチの組み合わせで非常にライブで使いやすいペダルになっている点だった。
実際にスタジオで大きな音で出してみて「変なセッティングにしなければ音が破綻する事もなく、適度な暴れ感を出せる良いペダルだ」という感想を持った。ベースギターで使う場合はBandwidthは4か5が良いだろう。5だとちょっと低域出過ぎでボワ付いちゃうかな、という具合。
Gain AとGain Bが個別にトーンコントロール出来るともっと便利になるのにな、とは思えども、ActivateのオンでGain A、Activate状態でGain B を踏むとチャンネルがBに切り替わる(併せて、Gain Bオン→ActivateオンでGain Bがいきなりオンになる)という操作性も結構便利。これまたActivateスイッチと連動して動作するBoostは単純に音量をブチ上げるだけでなく、音の凄味みたいなところも持ち上げてくれるようでベーシストにも大変有用。ちなみに単体での使用は出来ず。
バッファーとブライトのオン/オフスイッチはエフェクトオン時の高域や音の伸びに変化をもたらす。特にブライトスイッチはアンサンブルの中で落ち着いた位置にいたいのかちょっと前に出たいのか、微調整出来る。
これまで所有したEarthQuakerDevicesのペダルの中では断トツの大型筐体であるが、それもこの多機能であればいた仕方あるまい。練習に持ち込んで使ってみると、ものの見事に歪み系はこれだけでどうにかなってしまうのであった。
色々ズラッと並べたい欲求がまたムクムクと頭をもたげるまではしばらくメインで使いこんでみようと思っている。