ロロ『BGM』観劇してからのライブ

一日が24時間じゃ全然足りない!だなんて今更言うつもりはさらさらないけれど、それでも毎日の諸々に忙殺(嫌な言葉だ、自分が何かに屈したかのような気分にさせられる)されてしまい必要最低限の事しか出来ない。時には必要最低限の事さえ取りこぼしてしまい「嗚呼、何やってんだ俺」って気持ちになったりもする。そういうものの筆頭に挙げられるのが日記=このブログだったりするわけで、10年後に楽しく読み返すために書いているこのブログは、10年後の自分に「ああ、こんな事あったな」と思わせるには十二分に情報量は保っているけれどもそれにしたってそれは「いつ、どこで、誰と、何を」程度の情報でしかない。僕だってわかっているんだ、この時間、この場所、この瞬間の温度とか雰囲気とか湿度とかそういうものはそういう殊更何かがあった時ではなくて毎日毎日自覚せずとも過ごしている時間の中にこそあるんだって事くらい。
とか言ってもなかなかそうも書けないからナンなのだけれども。でも毎日のそういう時間も全部が全部、俺のものだ。

さて、先週の日曜。
この日はライブだったのだけれどもライブのオファーを頂く前から三重県は津まで観劇しに行く予定を入れており、チケットまで妻が都合をつけてくれていたので「リハなしなら」という我儘な条件をつけ、主催者とメンバーの好意に甘えて観劇に出掛けてきた。いや長々と書いたけれども本当は俺が観たかっただけだ、ごめん。
三重県文化会館小ホールにてロロ『BGM』観劇。この劇団の公演は初めて観るのだけれども、いやあ滅茶苦茶に面白かった。大変心の中に残った。瑞々しい時間を過ごした!心の中にズシッと何かが残るわけでもなく、観る前後で世界の見え方が反転してしまうわけでもなく、血沸き肉躍るわけでもないけれども、それでも何となく「青春っていうのは人の心の中にあるんだなぁ」だなんて思って(別にそういう事を伝える作品ではないのだけれども、きっと)、ハッピーだし楽しかったのだけどもちょっと切ない気持ちになったりして、劇場を出た後も一緒に行ったかしやま君や吉村さんや妻が話しているのを耳にしながら余韻に浸ってしまった。きっとあの会話の雰囲気もあの感覚も車の中から見た景色も何となくの温度感として僕の中に残り続けるのだろうなと思う。
人間が作るものがあんなに面白いのなら、人間ってのは本当に面白いものだと思う。

感想を話したりドライヴインで買い食いをしたり(売店のおばちゃんが間違えてレジ打っちゃってついつい「じゃあそれも」と頼んでないものも買ってしまう。結局美味しかったからおばちゃんの一人勝ちである)この先の将来の話をしたりしながら名古屋モドリ。将来って。将来の話って。33歳にもなって将来って凄いな。自然と書いたけど戦慄したぞ。ま、いつになっても先の事は将来、か。

鶴舞DAYTRIPにて専ら中区と新栄にて「面白い」を追求しながら高頻度でイベントを開催し続けるブッキングガール シミズミミちゃんの生誕祭イベントにパイプカツトマミヰズで出演。この日よりボランティアギターとしてコモリ君(ザ・フロイト/ガッツポーズ)が参戦。この人のリードギターのフレーズの格好良さは名古屋で三本の指に入ると思っている。あと二本は思いつかないけど。
出演者に女性が多く、アイドルグループも出演するという事でフロアがここ最近DAYTRIPに出演した時とは随分と雰囲気が違った。結局僕達が演奏する頃にはいつも通りの雰囲気にはなっていたけれども(笑)、勿論中には残って下さった方もみえてしかもその方が後程SNSで「帰った人達は勿体ない事をしたくらい良かった」と僕達の事を褒めて下さっていて、涙が出るんじゃないかというくらい嬉しかった。何て事はない褒め言葉なのかもしれないけれども、こういう言葉の一つ一つの価値はバンドを始めた頃と比べても価値は変わっていない。得難いものだ。

立ち位置はステージ最前列下手側。もう数年間「ベースアンプと距離があると音が聴こえづらいから」という理由と「ステージ後方で黙々と弾くのが格好良いかも!」という思い付きでドラムセットの横くらいで演奏してきたけれどもやっぱりフロアとの距離が近い方がパイプカツトマミヰズみたいに「せえの、ドッカーーーン!!!」という演奏をするバンドでは面白い。
この日も大いにはしゃぎながら演奏したのだが、いかんなあ、興奮すると無駄に力むのか運指が平常時の40パーセントくらいの能力しか出せていない気がする。ただでさえ本調子でも別に超絶技巧!ってわけでもないのにこれじゃあいかんよ。
演奏終了後、結構な人数の方に褒めて貰えたりして良い気分になった。

何となくだけど、良いものをインプットするとアウトプットしながらにして同時にインプットをしている気がする。というかインプットの量が多い気がする。
色々なものを観聴きしよう、今よりもっと意識的に。

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