真夜中のベース録音

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先日、吹上鑪ら場にて深夜のベース録音をしてきた。

まだ情報公開されていないので詳細は伏せるけれども、鈴木実貴子ズの作品に参加。有難い事にサポート参加も随分と回数を重ねてきたので当初こそ2人の曲にベースを添える感覚だったのが、今は曲に参加する感覚でベースを弾けている。バンドアレンジを練ってからの録音なので弾く内容は決まっていたのだけどいやはや、難しい曲だったので一曲のベースパート録音に気がつけば4時間も没頭してしまっていた。
僕は楽しいから良いのだが同じくサポート参加兼、こういう作業の時はエンジニアも務める各務君は大変だったと思う。
もっと練習せにゃあ。

これは毎回同じだけれども、鈴木実貴子ズのレコーディングではライブの時はやっている「ここはリバーブかけよう」とか「アウトロは思いっきり歪ませよう」だとか、そういうのは全部自粛するようにしている。僕の場合このバンドで演奏する時はそういうのはライブならではだと思っている。
しかし一番は作業行程の邪魔をしないためだ。
録音にも時間をふんだんにかける事が出来、かつミックスに立ち会ってあーだこーだとやりとりする事が出来るならきっとペダルを沢山持ち込んで演奏するだろうし、それはそりゃあ楽しいだろう。

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だがしかしこの現場では如何に早くベストテイクを録音して次にお渡しするか、が大切だと個人的には感じているしミックスも僕はザッとした注文だけで立ち会いながら事細かに、というわけにもいかない。だったらエンジニアさんのミックスを阻害しない、というかちゃんと曲の中の純粋なパーツで在らんとすると結局コンプレッサー(アタックと実音の距離を近づけて適度に歪ませてくれる)とプリアンプ(これがないと始まらない、というくらいに好きである以前にバンドアンサンブルの中で最低限の自分の匂いを残してくれる大切な道具だ)だけ繋いで演奏するくらいが丁度良いのだ。
あ、でも一応の担保としてコンプだけがうっすらかかった素の信号も録音しておいた。こういう時にサンズアンプのパラレルアウトは便利だ。

良い音で録れたと思う。毎回こう書いている気がするけれども実際に「前より良い」と思っているのだから致し方あるまい。
それにしても夜遅くまで作業して、ってこういう事自体が久しぶりな気がする。
それこそ20代の頃は今よりもっと無軌道な生活をしていてので明け方まで外にいて朝日と共に帰宅して昼頃起きて、みたいな生活をしていたけれども、夜中の2時半に家の外にいてなんだか特別な夜を過ごしている気になるだなんて、僕は随分と生活リズムが変わったんだなと痛感する。作業中はあまり眠気を感じなかったのに家に帰ってちょっと横になったら寝るぞという意識さえなかったのに眠りに落ちた。

まあ、そりゃあそうだ。
音源の完成が楽しみである。

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