維新派『トワイライト』

連休の初日、19日は名阪国道を使って奈良県曽爾村へ。
維新派『トワイライト』を観てきましたよ。

去年観に行って衝撃を受けた維新派、今年も是非行こうと思っていたのだけど自宅に送られてきたDMに入っていたポスター兼フライヤーを見た段階でそのスケールの大きさに驚いた。

で、いざ曽爾村健民運動場へ行って組まれた客席、屋台村を目にして更に興奮。観劇っていうのは僕にとって多少なりとも興奮を伴う行為なのだけれども、それでも維新派のこの感じっていうのは他のとはちょっと違う。なんだろう、アトラクション的というか。
奈良県の曽爾村まで車で来て、屋台村で腹ごしらえをして、というのも含めて維新派観劇、なんだなあと再認識した。

前回は「うおおおおおお綺麗だなああああでも(粗筋とか)わっかんねええええ」ってなっていたけれども同行していたその筋の友人に「そういうもん、わかんなくても君が阿呆だっていうわけではないと思うよ」と言葉をかけて貰い、今回ははなから「そういうもんだ」とデンと構えていたっていうのも良かったのかもしれないけれども、前回よりも存分に楽しむ事が出来た。
あのサイズ感でないと出来ない壮大なスケールの演出、役者の動き、そして曽爾村の風景や山が見せる光景も一体となって目の前に立ち上がる幻想的な光景、良い意味で「まどろんで観ている夢」のような非日常的な「体験」であった。
後方から二列目、右寄りでも左寄りでもなくほぼ中央という座席の位置も良かったのだろう、無理なく演奏を担当されてらっしゃる内橋和久さん(くるりと共演もされてるそうですね、炭酸BOSSもファンだと言っていました。確かに格好良かったもんなあ)も視界に入れながら観劇する事が出来た。
自宅に戻ってから気になって調べてみてわかったのだけど、内橋さんがリズムに重ねていたギターの音だったりノイズだったり、ダクソフォン(これも今回調べてみて知った楽器である。『人の声』が出る楽器として知られている楽器だそうなんだけれども本当に面白そうですよこれ。)って即興だったんですね。「毎回変わる維新派の作品の中で音楽だけが同じだといびつになる」。凄いや内橋さん。今回は内橋さんの演奏の様子、それこそギターを弾いたりエフェクターを触ったりダクソフォンを弾いたりしている姿を拝見する瞬間も大いにあって、音楽を演奏する人間として大変刺激的だった。
非常に心に残っているのが完全暗転した瞬間。今回のロケーションでの完全暗転、すなわち曽爾村の夜の静けさに辺りが包まれた瞬間、思わず空を見上げた人は結構いたのではないだろうか。
空に広がる星空に、ああこれも含めて作品の一つなんだと感激した。

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