舟橋、怒涛の4連戦の話 その1

ブログを書くというのは時間と気力を使う作業である。
10年後の自分が読み返して面白いと思えるものにしたいのだから当然なのだけれど、それでこうやって更新の間が空いてしまうのは考え物だなあ。だって数日前の記録を書く間にも僕は生活してるわけだし、きっと10年後の自分はそんな10年前の僕の些細な日常だって目を細めて楽しんで読めるはずなのだから。自戒自戒。
さて、このブログの更新が止まっている間に、ライブを4日間連続で行ってきた(正確に言うと、それで更新が止まっていた)。その記録を書いていく。10年後の僕、楽しんで読んでね。

7/13(金)
朝から出勤。
仕事先で昼過ぎから配達に出、職場に戻ると山田君(不完全密室殺人)が福井から名古屋在住だった頃に購入、置き去りにしていたバギーを取りにこちらに来ていたようで職場にお土産を持って遊びに来ていた。
幸いにも自転車ごとこの日の演奏会場である新栄CLUB ROCK’N’ROLLまで運んでくれるというのでお言葉に甘える事に。
この日の演奏はJONNY。この日から大好きな、深夜しか営業していないラーメン屋のために佐藤さんが書き下ろした新曲を演奏。この曲っていうのが本当に素晴らしくて、僕も大いに気に入っている。
JONNYの音楽ってライブではついついエキサイトして(主に僕が)ついつい運動会じみたものになってしまうのだけれども本質はやはり佐藤さんの歌心にあると思っている。新曲はそんなJONNYの魅力が実に直接的に表現されていると思うし、そういう曲を演奏している時というのは心穏やかになると同時に、ワクワクするものだ。
この曲はきっと閉店が決まっているあの店が惜しまれながらも閉店してしまった後も演奏され続けるだろう。閉店は僕の心にどれだけのダメージを与えるかわからないけれども、きっとしばらくすればこの曲を演奏する度に僕は心のどこかで自分のルーツがその時になっても尚、顕在化している事に安堵感をおぼえるんじゃあないだろうか。それが何年後になるか定かじゃないけれど。

続・我が逃走
この日のペダルボード。
前夜、各務君からBOSS RV-3を借りてリハーサルから使ってみたのだけど、凄く良い。

7/14(土)
昼頃起床。
ブラブラと覚王山のHARD OFFを冷やかしに行って時間を潰す。この日はi GOで四日市VORTEXに出演。i GOとGASOLINE、そしてLUCY AND THE LIPSTIXの3日間にまたがる四名阪(四日市、名古屋、大阪)ツアーの初日である。僕は初日担当で名古屋場所、大阪場所はそれぞれのむーんさん(ex.レッサーホースノムラセントラルステーション)、えりっさ(GRIKO)が担当。初日だからっていうのもあっただろうし、勿論他の二人に対する対抗意識(そしてそれ以上に信頼も)もあったので気合いが入っていた。
四日市VORTEXは初めて行く場所で、聞いた話によるとどうやら出来て一年くらいのライブハウスらしい。一階はパンクショップで二階がライブハウス、そしてその上は店長一家の住居になっているそうだ。まさしく、パンク・ビル!革ジャンやバンドTシャツ等等、パンキッシュなアイテムがずらりと並んで談話スペースもある店内には僕が普段着るような服は並んでいなかったけれど、それでも本当に素敵な場所で楽しく店内を物色出来た。ちなみに茜谷さんも昌吾さんもバンドTシャツを購入。興奮した様子でTシャツを物色するお二人の後姿は少年のようだった。
リハーサルもつつがなく終了し、何となくボーッと過ごした後、時間がまだあったので四日市散策に出掛ける事にした。昌吾さんと吹原君も時間を持て余していたようで結局3人で近くの商店街へ入った。

続・我が逃走
商店街の中で見つけたインパクト絶大なコイツ。
何と首が伸び縮みしていた。

普段出歩かない土地の商店街というのは歩いているだけで楽しいものだ。
遠征やツアーに出た際は出来るだけライブハウスの近くをうろつくようにしている。目的は勿論ライブなのだけれど、それだけじゃ勿体無いという気持ちがある。出来るだけその街を見て刺激を得たいし、中古楽器屋や質屋、リサイクルショップの類があればしめたものだ。
商店街の中をブラブラしながらあーでもないこーでもないと過ごすのは楽しかった。暑かったけどね。
そして見慣れた場所に来たなと思ったら前に四日市に来た際に昌吾さんと二人で遊びに行った大型ショッピングセンターの近くに出た。まだ時間があったので再びゲームセンターで遊ぶ事に。

続・我が逃走

UFOキャッチャーに挑戦していると、横で二人の少年がその様子をじっと見ている。
昌吾さんの抜群のコミュニケーション能力が発揮された瞬間である。気がつけば上の写真のような光景が繰り広げられていた。
可能な限り四日市駅付近の散策を済ませ、VORTEXへ戻る。

この日の出演バンドは上記3バンド、そして四日市のANTONIO THREE
ANTONIO THREE先輩、格好良過ぎた。暴力的で扇情的で、ガツンと来た。安田さんの携えるミュージックマスターベースから叩き出される音は物凄く攻撃的。重低音ってわけではないんだけれど主張があって歪んでて、ってそんな解説いらないくらい格好良い。
そしてこのライブ中、入電。宿敵達の未来について耳にし、しばしショックを受ける。何故だか、今日は最高の演奏をしようとそう思った。
GASOLINE先輩は流石の盛り上げ方。ライブ中にビールを一体何本一気されたのだろう。男の、パンクロッカーのプライドを、確かに目の当たりにした。人を笑顔にさせるロックンロール!
ANTONIO THREE、そしてGASOLINEの両先輩にあてられてかこの日の演奏はテンション高く出来たと思う。パンク好きな、明らかに僕より長くこういう音のある場所に出入りしている人達の前で僕はいつも通りの格好でいつも通りの演奏をしたのだけれども、それでも前述の安田さんをはじめ、演奏を評価して下さる方々がいらっしゃってそれが本当に嬉しかった。
そしてトリのLUCY AND THE LIPSTIX、4人の宇宙人が織り成す音楽は実にキャッチーでポップ。高い演奏力で初見でもついノッてしまう、そんなグッドミュージックを繰り出されるもんだから気がつけばどんどん体は前の方に。フロア前方ではモッシュが起きていた。良いなあ、この後の2日間もご一緒したかったなあ。

名古屋モドリ途中にちゃんぽんと炒飯で〆。この4連戦の間は食欲を開放すると決めていたのでガッツリと頂いて、帰宅。こうして2日目も無事に終了したのだった。

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