先日、自分への早めの誕生日プレゼントを購入した。
EarthQuakerDevices Ledgesである。
正直一緒に試奏した新作ベースオーバードライブ Blumesとどちらを購入するか迷ったが、誕生日プレゼントという「ちょっとお高い」ペダルを堂々と購入出来るまたとない機会だったのでこちらにした。
リバーブペダルは僕の演奏に於いて仕様頻度が高い。それこそオーバードライブより使う(白線の内側ではほとんど歪みは使わないので)んじゃないかというレベルで使う。音の隙間を埋めたりアンサンブル中でちょっと浮き上がるようにかけたり、あとはウェットな気持ちの時とか、そういう時にはリバーブペダルをオンにする。
まあきっと、遠くない未来にBlumesも買っちゃうんだろうけれども。オーバードライブはオーバードライブで大好きだからだ。Plumesと比較してみたけれども実際、低域の残り方が全然違った。
ありゃきっとスイスアーミーナイフみたいに使いやすいぜ。
さて、EQDのリバーブはこれまでもGhost Echoをペダルボードに長期間置いて使っていたり、Transmisserで自部屋にいながらにして彼岸の光景を目の当たりにしたり、Dispatch Master(厳密にはこれはディレイ+リバーブだけど)で高品質のリバーブとディレイがこれまた高い次元で良縁を結んでいるのを知ったり、Afterneathで反響の魔術師に惑わされたりとそれなりに色々と愛用したり使ったり楽しんでいる次第なのだけれども、Ledgesはちょっと触っただけでも物凄くライブユースなのが感じられた。
コントロールはモード切替とLength(残響の長さ)とDamping(リバーブの高域調整)、Mix(原音に対してリバーブをどれだけ混ぜていくか)とPreset(プリセットモードで使用。どのプリセットを使用するか)と割とシンプル目。
モード切替はR(Room)、H(Hall)、P(Plate)の3モード切替。
R<H<Pと残響の長さが長くなっていく。また、Lengthで各モード内の調整も可能でRの一番長いのがHの最小、Hの最大がPの最小と繋がっていくようなチューニングがされているので非常にわかりやすい。各モード、それぞれ残響の長さが違う事によって随分と印象が異なる。というかこれ、多分だけど長さ以外の部分も違うんじゃないのかなあと微妙な差異を感じるんだけど、これ、僕の耳が残響の長さで惑わされているだけなのかもしれないと思ったりもする。
プレートリバーブという名前だと金属的な音の跳ね返りを連想しがちだし、プレートリバーブがホールリバーブよりも残響が長いというのも何だかこれまで自分が持っていたリバーブのイメージとは異なるけれども、ここは普通に残響の音の長さが違うという認識だけでいっても裏切られる事はないだろう。いやでも音も違う気もするんだよなあ。これどうなんだろうなあ。
Danpingはリバーブに音を突っ込む際の高域成分の調整らしいのだけれども、上げていくと高域がカットされていく手応え。これは結構Mixを上げ目にすると顕著に効果が感じられる。Damping次第で煌びやかな残響としっとりと落ち着いた残響の間を行ったり来たり出来るので便利。
Mixについては原音は常に一定。そこにどれだけリバーブシグナルを足していくかのコントロールでこれは僕が好きな効き方ですね。けれども、キルドライは出来ない。
プリセットモードは真ん中のSave/Recallスイッチを押すか、ペダルがオン時にフットスイッチを長踏みする事で入っていけるのだけれども(いずれもプリセットモードに入るとSave/Recallスイッチが赤色に点灯する)、大変良いなあと感じたのが『プリセットモード時に、セーブしてある各プリセットをグリグリ動かして切り替えていっても音切れなくシームレスにプリセット間を残響が動いていってくれる』事である。
長踏みでプリセットモードに突入してくれる機能は大変便利だ。ライブモード(ペダルのツマミ通りの音が出るモード。Save/Recallスイッチが緑色に点灯)とプリセットしたセッティングで2種類の設定が異なる残響を、ペダルに向かってしゃがみ込む事なく足元だけで切り替えてライブで使う事が出来る。
あ、ちなみにエクスプレッションペダル対応。エクスプレッションペダルを持っていないので試してないけどそんなん、良いに決まっている。買わなきゃね、エクスプレッションペダル。
残響音も高域にちょっとモジュレーションがかかっているような、しかしてくど過ぎない大変心地良い残響である。
ただ綺麗なだけの残響なら他のペダルを求めるかもしれないが、ちょっと色があって(=個性があって)ライフでも使いやすいリバーブペダルとしては大変重宝するだろう。
これの前にトーンペダルとボリュームペダルでも繋げばアンビエントなベースギター演奏が色々出来そうだ。
気が付けばずっとこれだけオンにしてベース本体のトーンを絞ったりボリュームを絞ったり手元で音色をコントロールしたり、あとはプリセットを行ったり来たりしたり、大変楽しい演奏時間を楽しんだ。
つまりそれだけ良いリバーブという事だ。