エレクトリック・ベースギターでドローンサウンドを出せないか研究中。

時として、演奏家として扱える『筆』みたいなものを増やしたいなと挑戦する事がある。
演奏家として『筆』といえば道具となる楽器を指しそうなものだけれども、楽器を増やしたり持ち替えたりする事にさして関心はなく、僕の場合の『筆』はそのまま『音色』である。

最もよく扱う音色は所謂サンズアンプをメインにしたアタック感強めの軽くドライヴしたようなエレクトリック・ベースギターのサウンドになるのだろうけれれども、これは極めて自分の中で自然にというか素の好みに近いもので、では意識的に『筆』を変えるとなると何を扱うかというとこれまで挑戦したものではBOSS OCー2のエフェクトシグナルのみを用いた所謂Jojo Mayerセッティングだろう。犬栓耳畜生でのライブでもその音色をメインに使ったし、最近では白線の内側でもその音色を用いて演奏したのだった。
筆=音色が違えば当然出てくる演奏も変わる。筆を変えるとそのまま文法が変わるのだった。


新しい刺激にならないか、とボリュームペダルとデジタル・ディレイを用いてエレクトリック・ベースギターでドローン・サウンドを出力出来ないか実験してみた。
ディレイ・タイムを最長くらい長くしてフィードバックも高めに設定、ボリューム奏法でベースをフェイド・インさせてデジタル・ディレイでそれを反復させれば成程、滅茶苦茶長いベースのロングトーンになる。疑似的にドローンサウンドのようにはなった。しかしフェイド・インなので完全にロング・トーンが半永久的に続くという感じではなく、どうしても繰り返しの中でフェイド「イン」の部分が減衰のように音量の波になってしまう。揺らぎと考えればなくはないのだろうけれども、これが不可避となるといまいち、どうも意図していない効果なので扱いづらいなと感じてしまう。
ディレイの設定なのかな。足元で音を永続的に伸ばすのであればこれを用いたりこれを用いた方が意図した効果が得られるのかもしれない。
研究は続く。