THIS IS ONE BY ONE

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写真はJONNY-1、+1。
+1はTheキャンプのりゅうし君。りゅうし君はJONNYでギターを弾いた事もあるんだよ。

新年早々、目出度いイベントでの演奏となった。
2017年最初のライブはONE BY ONE RECORDSのレーベル10周年記念イベントにてJONNYでの演奏だった。
この日記によると僕が参加したJONNYの演奏は2013年5月、実に3年半ぶりの演奏となったわけだ。3年半かぁ、随分と長かったなあ。

今だから書く事が出来る話。
JONNYが活動のペースを落として、というか落とさざるを得ない状況になってからも出演オファーは結構頂いていたようなのだけれども、やっぱりどうしてもライブをする事はなかなか出来なくて。
理由としては、内側の人間の実感として単純にそれぞれが忙し過ぎた。もっと正確に言えばそれぞれがそれぞれその時々で一番向き合うべき事に向き合った結果、やっぱりどうしてもバンドとして動く事が難しくなったんじゃあないかとそんな風に僕は思っている。
それでもメンバー同士「やりたいよね」「やりたさはあるよね」「でも今は出来ないね」みたいな連絡を取ったりはしていた。それも随分と時間が空いたりはしたけれど。でもまあきっといつかは、そのいつかがいつかはわからない、ひょっとしたら自分が完全に中年になってからかもしれないけれども、きっとまたいつか演奏する事が出来るだろうと僕は自分の所属を書く時、プロフィールを書く時にはJONNYの名前を書くようにしていた。随分とうすらぼんやりとした、そして諦念の混じった願掛けだったなと思う。

柴山社長から「レーベルの10周年イベントをやるのだけれどもダメ元で誘う、JONNYにも出て欲しい。ギリギリまでフライヤー、名前載せるスペースを空けて待ってるから」と言って頂き、柴山さんへの誠意とひょっとしたら、という淡い期待の二つを元手にメンバーに連絡をとった。想像もしていなかった、全員OKだとは。そうして、実に久しぶりのJONNYの演奏が決まったというわけである。
部屋の隅では青色のYAMAHA SBV(半音下げ仕様に調節済み)がキラリと光っている。そのままにしておいて良かったなと思った。

年内は何もしなかった、あ、したかな、佐藤さんからセットリストが送られてきたり東京で篠田君と会った時とかに「楽しみだねえ」とか話したりせんちょーと偶然ライブハウスで出会った時に「久しぶりだけどバキッとやりたいですねえ」と話したり、した。あとは正月休みの間に音源に合わせてどれだけ憶えて(忘れて)いるかサラッと確認したりした。頭では思い出せなくても曲に合わせてベースギターを弾いていると指が勝手に反応した。
東京から来た篠田君を交えメンバー全員でスタジオに入ったのは、実にライブ前夜になってからだった。
そのスタジオでの2時間半の練習、それぞれがこの日まで3年半の間に何をしていたか、というのがポジティヴな意味で音に出ていて面白かった。
せんちょーはドラムの音量が物凄く大きくなり、篠田君は技術に磨きがかかっていた。佐藤さんはフロントマンとしてのストイックさっていうのだろうか、余裕?安定感?みたいなものが物凄く出ていた。僕?僕はわからない。自分の事だし僕は毎日、僕だから。
兎に角馬鹿でかい音でギャンギャン練習した。練習の様子を覗きに来られた柴山社長は部屋に入って5分後にはもう泣いていた。早過ぎですよ社長。

そして迎えた当日。有難い事にチケットはソールドアウトらしい。
ONE BY ONE RECORDS所属バンドが全バンド集合するのだ、当然他のバンドのライブも楽しみだが、自分達が一番良い演奏をしたい。バンドマンとして当たり前の、そして本音の部分。久しぶりだからといって同窓会みたいな演奏は絶対にしたくない(これは他のメンバーも同じ気持ちだろう、と勝手に思っていた)、シンプルに良い演奏をしたい。つまりいつも通りやろう、とそう思った。少なくとも意識の上では自分にそう言い聞かせる事は有益と思われた。特に興奮もせず、冷静に、普段通りに事を運ぼうじゃあないか。なあに、何年バンドやってるんだ、それくらい出来なくてどうする。
そして演奏が始まった。

すいませんでした!!!!!!!!!
滅茶苦茶興奮しました!!!!!!!!
いやあ、繰り返し滅茶苦茶って言葉を使ってしまうくらい滅茶苦茶に楽しかった。俺のゲイン、ここ最近で一番高かったんじゃなかろうか。大いにベースギターを弾き、そして久しぶりにマイクに向かってコーラスをした。JONNYのライブでここまで歌った事はなかったんじゃないかってくらい歌った。瞬間瞬間「あ、これやったろ」と思う演奏は即座にやった。曲の良さは折り紙付きだ、じゃああとは演奏で火力を加えていくだけである。
『POP STAR』のサビでは大合唱が起きた。佐藤さんは悠然とマイクから離れ、お客さんの歌声でサビを一周させた。拝啓ノエル・ギャラガー様、貴方が『Don’t Look Back in anger』を演奏する時の気持ちが少しだけわかったかもしれません。意識は自分達から離れ、音楽はバンドから発信されるもの以上の何かとして会場を飛び交い、包み込み、そして想像以上のものとなる。最高ですね。
結果的に、終わった後でメンバー同士「荒々しかったねえ」と笑ってしまうくらい荒っぽい演奏ではあったけれど、スッキリと出し切る事が出来た。あっという間の時間だった。お客さんの何人かは泣いていた。

ONE BY ONE RECORDS10周年おめでとうございます。柴山さんから声をかけて貰えて、僕達自身、良かったです。
これからもマイペースにでも、続けていきたい。
最後に佐藤リーダーがSNSでJONNYのオフィシャルアカウントにて発信した発言のスクリーンショットを貼っておく。

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