鈴木実貴子ズと白線の内側で扇町para-diceへ行った

記憶が新しいうちに書いておこうと思う。

2016年8月29日、会社には有給休暇を申請して白線の内側は鈴木実貴子ズと一緒に大阪は扇町para-diceへ行った。
というか鈴木実貴子ズのアルバムレコ発ツアー大阪場所だったので連れて行って貰った、という方が正確である。したがって車も一台で仲良く行った。どちらのバンドの負担も軽減出来るナイス同行だったと思う。舟橋は運転は微塵もしていないし(「俺運転しようか?ブーーン!!」「あ、いや、いいかな」)、何なら帰りはビールもカッ食らった後だったけれども。
そうそう、台風第10号の影響が懸念されたが、大雨が降ってる中の大阪遠征となったくらいで交通にさして影響も出なかった。

扇町para-diceは感覚的にはもう『ホーム』と呼んでも差し支えないライブハウスである。
名古屋でも同じ場所にはまだ二度程ずつしか出ていないけれどもここにはもう3度目だ。僕が加入後初のライブはここだったし、個人的にも思い入れがある。また、演奏も大変しやすいし毎回のように素敵な出会いがある(これって遠征で行く理由としては大変大きい。ライブハウス側がそれだけ県外からバンドを受け入れる際に考えて声をかけて下さっているという事ですネ)し、嗚呼、もう大好きですよ。今回も大変楽しかった。
改めて思う。para-diceは決して滅茶苦茶大きいライブハウスではないけれども(むしろ狭い、と言っても良いと思う)、その出音といい地下に降りていくあの感じといい、高校の部室のような楽屋といい僕が思い描くライブハウス像そのものである。

そういう場所に名古屋から飄々としているけれども大変剛腕な二人と一緒に演奏しに行くというのは背筋が伸びるものがある。
前回の四日市遠征では悔しい思いをしたし今日はその分もお返ししたい。バンドとしての活動歴も重ねてきた時間も全然違うのは百も二百もご承知だ、それでも意地さえ持たずに何がバンドマンか。一矢以上報いたい、という気持ちだった。
だけどもやっぱり鈴木実貴子ズは強かった。滅茶苦茶に強かった。ビール片手に今日も涙腺が緩んだ。というか途中から感動と悔しさで酔いもすっかり醒めた。
畜生め、次こそは。
馴れ合いのようにお互いをただただ褒め合うバンドよりも、腹の底から込み上げてくるような悔しさを味わわせてくるバンドと一緒に演奏出来る事がバンドマンにとってどれだけ幸福な事か。畜生まだまだやるぞ、と自分を奮起させるバンドがいる限り成長は止まらないはずであるからこそ。
次は、もっとやる。

だけれども白線の内側での演奏、バンド内で前回からの反省として挑戦した課題はクリア出来たと思うし各演奏者の成長も実感するライブとなった。それはつまり同時に次の目標も見えるという事で、ここに演奏者としてのアスリート的な楽しみがあると言えるだろう。前回のライブはどうにも煮え切らなかったリズムセクションだけれども、音量とトーンに気を配るあまり演奏にキレがなかったのではないか、という疑念を晴らすべく思う存分やった結果「やっぱりそうでしたね」と相成った。では次は音量とトーンに気を配りつつ今現在の演奏水準を保つ事が出来るように練習を重ね、技術を身につけなければなりませんね、というわけである。
やっぱり目標が個々人にないとバンドとしての成長もないよ。

あとエフェクター、ペダルボード(という名のゴミ屑みてえな板)内に収めるためには手前側と奥側の前後二段で並べる必要があったんだけど、奥側の方が踏みにくいわりには結構頻繁にオンオフするエフェクトばかりになってしまったのでこういう方法で高さを調節、踏みにくさを改善しました。

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どうやって高さを調節したかというと、アレだ、楽屋に転がってた↓

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ガムテープの芯、それで高さを稼いだ。
演奏終了後は勿論元あった場所に元通りにお返ししました。
見た目程踏みづらくもないしバランスも悪くない。むしろこれ、やって本当に良かったと思う。演奏中ストレスなかったもの。

そしてこの日はもう一つ楽しみがあった。
ようやく会えたよ緑谷トムさんに!

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トムさんとは2010年頃からSNS等でやりとりしていて。共通の友人も少なくなかったし多分お互い「そのうち会えるだろ」って感じだったと思うんだけどすれ違いが続いて気が付けば6年経っちゃっていた、という。実際、少し前にトムさんが名古屋にライブで来てる時も僕が名古屋にいなかったり、でそういうのって続く時は続くものなのだ。いかんいかん。
今回は少し前に僕が「SMALL CLONE(エグくて有名なコーラスペダル)欲しいナァ」ってtwitterで言ってたらトムさんが「使ってないから譲りますよ」って声かけてくれて、それでわざわざお持ち頂いてしまったという、そういう大変有難いきっかけで6年越しにお会いする事が実現したという次第。
いやー、感無量。やっぱり完全に同い年だし同じ場所やバンドを違う瞬間に観てきたんだなって会話の端々から勝手に感じちゃったのね。ベーシスト同士話も弾んだし(忘れないうちにメモ:MXR carbon copyとBoot leg JAZZ FUZZを試す)、また改めてゆっくり酒でも飲みながらお話したい。
次会うのにはそう時間もかからない気がしているし。次は僕が名古屋に来られたトムさんの演奏を観に行こうと思う。

達成感と悔しさと出会いの喜びに浸りながら、かつ両バンド内で感想を言い合ったり意見交換をしながら名古屋モドリ。
途中で意識を失った。運転してくれた実貴子さんに樫山君、有難う。
大阪の皆様、白線の内側でまた、突き刺しに行こうと思います。

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