ご縁が続くというのは有難い事だ。

かれこれバンド活動を開始して20年近くになろうとしている。
気持ちはまだまだ若輩だけれども、この活動年月はもう決して短いとは言えない。
20年の間活動していると、やはりその間に出会って縁を深める人よりも活動を辞めていってしまう人の方が多い。
だからだろうか、長年のご縁の人と共演するとそれだけでその日は特別な日のような気がしてくる。
年齢を重ねたからかもしれんね。


この日は新栄club ROCK’N’ROLLにて鈴木実貴子ズのサポートで出演。
共演はヤジマX KYOTO、ガストバーナー
ヤジマさん、というより矢島さんと書いた方が個人的にはしっくり来るのだけど、初めてお会いしたのはこの日でそうかあれから10年以上経つのか。今も変わらず、というか今の方が出会った当初よりきっとストロングなのだが、この日はどうも出会い頭に挨拶してもリアクションが薄いというか、そうかご無沙汰しちゃったもんなと思っていたらまさかのMCで「(鈴木実貴子ズの)ライブ観るまで舟橋君だって気付かなかったんですよね」だと!だからか!
ヤジマさんという生命力の高さがそのまま音楽の、音の強さを裏付けている。

ガストバーナーははるきち君はみそっかすの頃から面識があるけれど、何よりも語るべきはやはりベースのりっちゃんだろう。
出会った当初は20歳前後だったんじゃないか、あの人。まさかここまで関係が続くとは思わなかったし、その昔「ベース教えてください」と言われた時から何なら今の今まで「俺に教えられる事なんてないんだけどなあ」と思っているけれども、それでも師匠師匠と呼びながら声をかけてくれるりっちゃんには大変嬉しい気持ちを持って接してきたのだが、この日は遂に対決バンド合戦=対バンである。気合いが入った。
我々のがリハーサルは先攻であったのだが、リハーサル終わりにこれまたお久しぶりのPA井藤さんが「あー次のリハは昔の舟橋君くらいデカい音出す奴だ」と言っていた。
まあ当然、「どんな音量なんだろりっちゃん」と楽しみにするわね。リハーサル始まってたまげたのだよ。出音一発目、正気を疑う程の音量出してきてそのままリハーサル進行してくんだもの。周りのメンバーもよく許してるな、ていうか成立してるガストバーナー凄い。
その後こっそり井藤さんに「昔あんなに出してましたか僕」訊いたら「何ならもっと出してた」と言われてこれまた言葉を失った。人は環境に合わせて変化、対応出来る。

店長本多さんとも久しぶりにお話出来た。
時間は流れる。僕みたいな小心者はお久しぶりの間柄になってしまうと自分は相手からすれば完全に過去の人になっているんじゃないか、とかご無沙汰した事を怒っているんじゃないか、とか心配になってしまうのだが、そんな心配が杞憂に終わる仲というのも少なからずあるのだと、有難い事に実感する事が出来ている。
このところ、昔からのご縁を大切にしようと昔の職場に妻と娘と顔を出したり、お久しぶりの人に連絡をしたりしているのは結局のところ、この11月20日があったからではなかろうかと今の僕は思っている。