復活

続・我が逃走-CA390755.JPG

夜更け、草木も眠る丑三つ時の事である。
一人の男が夜道を自転車を漕いでひた走っていた。男の名は舟橋孝裕、年の頃は二十代半ばのベースギターリストである。
「復活とな、ついに復活とな」
言葉が口をついて出、それは白い息と転じて虚空に消えた。深い夜である。実に深い夜である。
月明かりの下、彼を載せた自転車はただただひた走った。

程なくして一軒のアパートの前に自転車が泊まった。彼が目指す二階のその部屋には灯りが煌々と灯り、家主がまだ起きている事を彼に知らせた。
「復活とな、まことに復活とな」
自転車を停めて早々に彼はアパートの階段を駆け上がった。
息つく間もなく扉を開ける。

果たして家主は健在であった。病に伏せっていた様子はその表情にそこはかとなく知れども、以前彼が訪ねた時分よりかは随分と具合が良さそうに思われた。

佐藤美生、復活。
14日から外出出来るそうです。皆さん佐藤さんを見かけたら「復活おめでとう!」と一声かけてあげて下さい。

コメント