白線の内側@新栄CLUB ROCK’N’ROLL 2016/06/23

白線の内側、新栄CLUB ROCK’N’ROLLでライブだった。
数日前から原因不明の高熱を金森君が出していて「こいつぁ一体どうなるんだ」と若干の不安を抱えつつも(前日体調が良くなった金森君と雨が降る中「最悪金森君がうごけなかったら代役立てるか3人でやるかしたかもしれないね」「そうですね」みたいなやりとりをしつつバンドについて話を出来たのは良い思い出だ)、無事に迎えた当日。
仕事を終え全力で自転車を漕ぐ。演奏開始予定時間は20時20分。終業が20時ジャスト。定時でなら、だ。
こういう(時間的に)ギリギリの生活というのは、スリルが凄い。ギリギリの時間組みで円滑に回っていくのであれば愉快だし、各予定にもメリハリが出るので悪い事ばかりでもない。スリルは伴うけれども。

前夜の間に会場から程近い金森君の家に運び込んでおいたベースギターと、彼の家で組んでおいたエフェクターボードが僕を迎えてくれた。機材の簡略化と挑戦の意味も込めてこの日は久しぶりに会場常設のマーシャルのベースアンプを使う事にする。不安はない。今のアンプヘッドを買うまではずっと長年「良い良い」と言いながら使っていたアンプだ。
ギリギリの時間組みの平日ライブは演奏時間もあっという間にやってくる。さあやるぞと意気込んで転換して演奏開始もあっという間だった。

白線の内側は変化を好むバンドだ。
劇作家であり演出家であり俳優である男、作曲家であり劇伴作家である男、マルチプレイヤーのバンドマン、そして僕。そう、実に半数が所謂バンド活動らしいバンド活動を初めてとするバンドであるからして刺激にも敏感なのか、それぞれがそれぞれの活動領域で培ってきたもの養ってきたものを持ち寄るから内的な作用が早いのか、それとも4人の気質によるものなのか年齢的なものなのか、変化を好む。
セットリストも僕が加入してから安定し始めた前回までの曲順から大きく変えた。すると面白いもので曲の中身も変わってくる。本質的な部分は変わらないにしても装いが変わるというか、表情が変わる。
その変化する部分、に振り回される部分と楽しんでいる部分があって、最近でこそ随分と余裕を持って楽しめるようになってきたからこそ、今後の課題も多いライブだったと思う。課題が浮かび上がらないライブというのはつまり挑戦していないという事であって、つまり演奏(発展するものとして捉えた際の演奏)としては大成功だったというわけだ。
同じ演奏を何度も何度もする事なんて、本質的に言ってしまえば健全でない。これは音符の話やBPMの話ではない。

終演後は共演したunicycle dioの皆さんと僕達、CLUB ROCK’N’ROLL 井藤さんで杏花村にて夜中まで話し込む。滅茶苦茶久しぶりだなこういうのな、と思いながら大いにはしゃいで喋った。以前と何が違うかと言われたら僕の前にあるのがコーラではなくビールだという事だ。
ここも変化であり、ある意味ギリギリである。
よくわからねえ事言ってるな。

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欠伸をする瞬間の樫山君を捉えたポートレイト。

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