YAMAHA MB-Ⅲ

新しい楽器を手にし、演奏するというのは精神的な高揚感はもとより、未経験の楽器を演奏する事での発見、実感を得られるという観点でも実に有意義な事である。そして未経験の楽器に取り組む事で得られたその実感は、以前より演奏していた楽器に演奏者が立ち戻った際にも有効であり、それにより演奏者は実感を叩き台にして経験を得る事となる。この場合の実感、或いは経験はそのまま知識財産と言い換える事もできるだろうしこれ自体は必要不可欠な事では必ずしもないのであろうけれども、音色によって演奏が触発される演奏者にとってしてみれば出力される音色が違う楽器を幾つか用意しておくのは表現方法の拡大という観点で有意義な方法ではある。

色々とゴタクを並べたけれども、そういう考えもあったりなかったり、結局はYAMAHA狂の言い訳なのか、結果的に言ってしまえば新しいベースギターを入手した。

続・我が逃走

YAMAHA MB-Ⅲ。

YAMAHA社製のこのベースギターはともすると僕の所有しているベースギターの中でも最も製造年が古い可能性があり、大体20年程前のものではないか、という事だ(詳しい方、ここを見られたら色々教えて下さい)。

元々は篠田君(JONNY/Dr.RIGHT)の家に転がっているのを見つけて、いつかはかっさらってこようと思っていた代物。このMB、Motion Bassの略でありYAMAHA社がエントリーモデル(つまり入門者用、ね)として開発、販売していたもののようだ。MB-3という事で一番低価格のもののようで、他にも色々なMBがあるようで興味深い。

エントリーモデルなのにヴァリエーション違いを出したりしている点等、開発側が興にのったのかしらんと想像させてくれて楽しいが、一部好事家のみならず発売当時は隠れた名機として親しまれていたようで、思わぬ価格で手に入り実に嬉しい。

剥き身のままのコイツを持って深夜の千種区を自宅へ急ぎながら、胸の高鳴りが抑え切れなかった。

さて、引き取った状態でいざ音を出してみると弦やフレットが錆びているのが、完全に『死んだ』音である。これはこれで悪い音ではないのだけれど好みではないのでフレットを磨いて弦を張り替える事にする。

とついでに内部配線や部品も換装してしまおう、と計画。パーツを揃えて自分でやるのも面白そうだと思いつつも、結局何だかんだでいつものお任せコース。

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これが
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こうなりました。

で、ブリッジやネックも一度バラッバラにはずしてクリーニング後に組み上げる。弦を張ってチューニングし、 ネックと弦高を確認、微調整。

満を持してアンプにイン。トーンを絞りきった状態から少しずつトーンを開いていく。それにつれて硬質な高域がアウトプットされた音に加わる。ピックアップの高低調整を音を聴きながら施して、自分好みのバランスに追い込んでいく。

結果的にミドルに独特の存在感(これが実に気持ち良い)がある、実に弾き応えのあるベースになった。ミディアムスケールとは思えない音に、大変満足。

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