「一人一曲、書いてこよう」
21日に解散ライブを控えた『俺の頭にズブロッカ』だが、久しぶりに集まって会議をしたのだが如何せん、曲がない。前回の名古屋工業大学大学祭での演奏ではそこを強みにインプロビゼーションを導入してライブを敢行したのだけれども、やはり同じ事はしたくない。
で、曲を作ろうとなったものの時間もない。というわけで『曲のネタ』ではなくそのまま全員で演奏可能な形としての『曲』を一人一曲ずつ書いてこよう、となったわけだ。
理屈では、5人メンバーがいるので5曲出揃うはずだ。
自慢ではないのだが、全く歌心がない。マイクを握れば「音痴だ」と苦笑いをうみ(不完全密室殺人で歌っていたのにも、実は「歌が一番下手な奴がこの曲を歌おう」という作曲者の意図があったからである)、メロディを作ろうにも気の利いたメロディは全く頭に浮かばない。平坦で、調子っぱずれな鼻歌が飛び出すだけである。
個人的にこの歌心のなさは「演奏」という表現に於いても影響を多大に及ぼしている気がする。
で、そんな僕だからメロディを作ってこいというのは本当に難題である。百歩譲って作曲した事のない僕でもそれらしいコード進行で曲らしいものをでっち上げれるとしても、そこに歌を載せるとなると途端にハードルがあがる。
幸い「メロディはまあ、良い」みたいな空気になっていたので内心胸を撫で下ろして「一人一曲」というノルマに立ち向かう事になったのであった。
そこからは数時間おきに「一人一曲」というノルマが脳裏をよぎる。しかも締め切りは数日後でそれまで連日連夜、予定がギッシリ詰まっている。腰を据えて作業をする時間はなさそうだ。ううむ。
頭の片隅にこのノルマをしまいこんだまま出掛けたJONNYで大阪遠征中、後部座席で難波の町並みを眺めていたら突如頭の中でリフらしきものが鳴り出した。
自宅だったらば楽器を取って音を拾うところだが、車の最後列に楽器は積んであるもののそれを取って作業を開始するのはあまりにも他のメンバーに配慮がないように思われた。車から降り、頃合を見計らって携帯電話に搭載されているICレコーダー機能を起動させる。口頭で頭の中で鳴っているリフをそのままアレンジ込みで録音するのにはそれがアンサンブルである以上不可能であろうから、要点に絞って鼻歌を歌い録音する。
運が、良かった。何も浮かばなかったら本当に頭を抱えたまま土下座、メンバーから責め苦を受ける所だった(笑)
幸運は続くもので翌日の夜、近所に住んでいるご近所さん宅で雑談している折「今実は曲を作っていてね。リフはあるのだがメロディはメンバーに任せてみようと思って」と弾けもしないエレキギターを抱えてテロテロ弾いているとご近所さん、突然歌い出した、想像力を刺激されてそのまま作業に突入、「一人一曲」ではなく「共作」になってしまったけれどもどうやら一曲、ズブロッカメンバーに披露する事が出来そうだ。
その夜、ベッドに入る際にとても清清しい気持ちだった事を付け加えて本エントリーの結びとさせて頂く。
コメント
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お世辞ではなくて、俺、舟橋君の歌声嫌いではないけどね。
死にに行く若い兵士の軍歌のようなね(笑) そんな何か哀愁を感じましたよ。
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>ピコ・ピコリンさん
死にに行く若い兵士の軍歌・・・!!ww
何か、凄みがありますね。
有難うございます!