コンパクトエフェクターの”コンパクト”の部分に執着して選んだディレイ。

ディレイを研究している。
(よいこのみんなへ。ディレイが好きでナンバーガールの洗礼を受けた人間はここを読もう。面白いから)

LINE6のDL-4をずっと使っていたけれども、あれってなんだかんだ重たいし大きいし(つい先日も書いた気がするけれどもここ数年はライブの日も練習の日も、兎に角自転車移動がメインなので僕が一日に運べるエフェクターの分量には上限がある。ベースのギグケースに入るだけ、だ)、しかもちょっと調子が悪かったりでここ最近は機材棚の肥やしになってしまっていた。そうなってくると自然とベースギター演奏でディレイを使ったアプローチを無意識に避けるようになっていたりして、まあ他に興味が向いていたっていうのもあるのだろうけれども、ディレイペダルに対するモチベーションは下がっていた。
しかし下がったものは上がる時が来る。
去年の秋頃かな、急にディレイのモチベーションが何の前触れもなく、上がった。
秋の夜長にDL-4を久しぶりに繋いで「やっぱり楽しいなあ」だなんてしみじみと感じ入ったり、した。
でもやはり大きい。これじゃあ運ぶ気にならない。でもやっぱり良い。そりゃあそうだ、なんだかんだで自分なりに吟味して購入したのだ、その多機能さも優秀さも利便性も、DL-4は納得の一台だ。
しかし、これでいいのか、結局持ち運ばないままだぞそれって持ってないのと同じじゃないかと一念発起。行きつけのエフェクター屋へDL-4を持ち込んで「このままじゃあDL-4に甘えっぱなしだッ!」と叫んでそのまま売っ払ってしまった。さようなら、DL-4。
で、代わりに目星をつけたのがこれ、BOSS DD-7。コンパクトデジタルディレイの最新モデル。

dd_7
僕がディレイを選ぶ時にポイントになるのはまず何よりも「エフェクトオフ時に」「簡単に」「タップテンポ入力可能」な事。
ベーシストだもの、クロマティックなフレーズとかディレイありきで弾きたい時とかあるじゃあないですか。そんな時に演奏中に2秒間長踏みとかしてられないし、オンにしてからテンポ入力するのでは遅れる事必至。あと僕は馬鹿だから操作も簡単なのが良い。でも色々出来た方が(精神衛生的に)良い、と我儘ばかりの僕にFS-5Uでのタップテンポ入力がバイパス時にも可能なDD-7は非常に魅力的であった。モードも色々あるし。
DD-7、その多機能さ(詳しく知りたい向きは是非インターネットで検索すると良い。詳しく書いている人が沢山いるから)とBOSSブランドの技術の粋があの小さな筐体に納められた事そのものが驚異的だけれども何が凄いってろくすっぽ研究せずに僕みたいな阿呆がそのまま演奏で使ってもそれなりに使えちゃった事なんだよね。多機能なのにシンプルにまとまってるって、お洒落だけど実用的!くらいニクい。ニクい、ニクいよDD-7。
世界で最初にコンパクトタイプのデジタルディレイを発売したメーカーの気概を感じる。

いやーしかし使いやすい、FS-5Uとの組み合わせで完全に僕の理想通りの使いやすさが実現出来た。
バイパス時でもLEDが赤色に点滅してちゃんとディレイタイムを教えてくれる(MODEセレクトで4分音符、付点8分音符、8分音符、三連と選べるよ)し、オンにするとLEDが赤と緑交互に点滅するからわかりやすい。コントロールも必要最低限の4つだし触りやすい。
DL-4みたいにモードをプリセット出来たりはしないけど、僕みたいに「単純にディレイ使いたい」みたいな人にはこれで十分。色々やりたい人はこういう時代だもの、もっとゴツいディレイ、買うでしょう。自転車運搬には丈夫でコンパクトで使いやすいDD-7がうってつけ、である。

音に関して。
恥ずかしながらBOSSのコンパクトディレイを使うのがDD-7が初めてなので音がどうなったとか前モデルと比較は出来ないけれども、僕が使う限り全く不自由ない。ディレイのサウンドクオリティと立体感にこだわる友人氏曰く「あ、今までのBOSSディレイと全然違う」との事。DD-7に懐疑的だった人がこういうくらいなんだもの、今までのとは本当に違うのでしょうね。
アンサンブル中でブライトに繰り返す事も出来るし相応に馴染ませる事も出来るし、スタンダードなディレイとして使うには十分過ぎる程十分です。
あとは想像力を刺激しながら、楽しんでいくばかり!

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