パイプカツトマミヰズ3連戦、三日目、最終日の話。

岐阜高鷲スノーパーク京都VOXhallと続いたパイプカツトマミヰズの3連戦もこの日で最後、24日は池下CLUB UPSETに出演。出演予定だった快速東京はメンバーさんの怪我のため来名出来ず。大丈夫なのかな、心配だ。

この日は朝から仕事して適度に日常とのバランスをとり(バランスってやっぱり大事だと思う。自己顕示欲と俯瞰、日常と非日常、安定と不安定、安心と不安)、その後池下CLUB UPSETへ。
メンバーが仕事であるが故にリハーサルはなし。しかしこの日はライブ動画の撮影もある方にお願いしており(誰にどのようにお願いしたのかは、また近日中に改めて)、その打ち合わせやら今まで見た事もないようなカメラについてのお話を伺ってる間にあっという間に開場時間になっていた。
ステディカム、っていうのがある。映画「シャイニング」でホテルの廊下を玩具の車に乗って移動する子供を長回しで追いかけるシーン、あのシーンの撮影のためにスタンリー・キューブリック監督が使用したっていうものなんだけど要は全力疾走しても手ブレがないんだね。撮影メイキングで実機そのものを見たのだが、ありゃあ鎧だ。
で、そのステディカムが今なら大型電気店で買える7万円くらいのカメラにも搭載されてるってんで大いに驚いた。勿論全力疾走してもブレない、ってわけにはいかないそうなのだけれども、歩く被写体と並走して撮影するくらいなら撮影素材として申し分ないクオリティで撮影出来てしまうそうだ。
科学の進歩って、偉大だ。

この日も京都と同じくキング・クリムゾン男で登場、大いにはしゃいだ演奏となった。自前のアンプヘッドを持ち込んで転換の際に調整して鳴らしたのだけど、いや、その数時間前まで近所の大型質屋で売ってるアンプヘッドが欲しいなあだなんて思いを馳せていた自分を呪いたくなるような良い音だった。
自分の音が明瞭だと手元のピッキングも変わってくる。出音が良い、というのはそのままパフォーマンス(示威的な挙動、ではなく演奏という意味ね)にも影響を及ぼすというのは昔からの持論で、それだけのためにでも僕はより良い音を出せるように尽力しているのだが、この日は良い結果を生み出せて良かったと思う。
バンド全体としても3日間の連戦が良い意味でバンドに作用したかのような演奏だったのではないか、と。だって3日間で一番快適で、一瞬のズレとか気を使って音を打ちに行く感じとか、バンドで演奏していると意識的にも無意識にでもとりにいくそういうのがなかったように思えるもの。音を出す快感に酔い痴れる贅沢よ。

この3連戦でバンドで得たものっていうのはきっと今後の演奏にも活きてくる。
何にしても、誰も怪我せずに(人じゃないけど伊藤誠人がRolandのJUNOを蹴り上げて壊してたな、そういえば)ネガティヴな要素も残さずに連戦を終えられたのは本当に良かった。
僕自身も強くなった、と感じている。

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