レコーディング開始

続・我が逃走
レコーディングに持ち込んだエフェクター群。
アンプとの相性を見て選定した。

4月29日に企画を控えたパイプカットマミヰズだが、その日をレコ発にすべくレコーディング作業を開始した。

左腕の様子を見ての開始だったので予定より随分と遅れてしまったけれど、不幸中の幸いとでも言うべきか吉田君が何曲か新曲を書き上げてきたのでそれをメンバー全員で詰める時間もあったし、後述するエンジニア氏と一緒に温泉に入って親睦を深める時間もとれた。温泉に何の意味が、と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、演奏者と技術者は一定以上の信頼関係で結ばれていた方が作業が円滑に進むし、結果的に良い作品に仕上がる。これは勿論僕の体験に拠る話なのだけれども、少なくとも録音を担当するエンジニア氏との劣悪な関係を望む演奏家はいないだろう。

話が逸れた。兎も角、パイプカットマミヰズは録音作業に着手したのだ。

エンジニアリングは篠田Pこと篠田君(JONNY/Dr.Right )にお願いする事となった。

篠田君は様々なバンドの録音を担当して(不完全密室殺人ではザ・フロイト との共同音源を録ってもらったし、JONNYはプリプロからCDに収録されている音源まで彼が関わった音源は多い)個人的にも作業がしやすいのはわかりきっていたし、何より彼に録音、ミックスして貰えれば彼のインディペンデントを愛する精神性が注入される事によってきっとメンバーの創造を超える素晴らしい音源になるだろう、と思われたからだ。

パイプカットマミヰズはその演奏する曲と精神性故、メンバー全員での一発録音しか録音手段がない。細かい部分での修正や音を重ねる事は多分きっと不可能ではないと思うのだけれども、それをアテにしていては成立しない音楽をやっていると自認している。アンプをガーッと並べて全員の表情を見ながら演奏するのは誰か一人がミスをすれば全員がやり直しになり得るという点で確かに非効率的だし、神経を使う作業ではある。けれども個人的に実は一番やり慣れた方法である。普段のスタジオ通りに機材を配置して、心地良い緊張感の中録音するのが楽しくないわけがない。

しかして、篠田君が携わるレコーディング作業のそのほとんどが個別に音を重ねていく方法であり、機材の設備的に一発録音は難しいかと思われた。まずは録音方法から打ち合わせが始まったのである。

物事が順調に進んでいる時はそんな大きな壁もひょんな事から乗り越える事が出来る。

名曲堂スタジオ が、気軽にスタジオ利用者に使用可能なデジタル・スタジオを導入したのだ。通常の練習スタジオそのままに、配線をすればマッキントッシュを使ってDAWソフトでレコーディングが可能なのである。自分達では技術的には難しくとも、篠田君がエンジニアをするとなれば話は別だ。全ての問題はクリアした。

というわけで本日はプリプロダクション(レコーディングの準備作業、である)を行うため、持ち得る機材を全て持ってスタジオへ篭った次第である。

録音技術の知識を有する清水工場長も駆けつけてくれて、実にスムーズに作業は進み、ザラリと録音したところ想像以上の音質で我々一同、大いに盛り上がった。

気をよくした我々、もうこのまま何なら作業を開始しようという事で急遽レコーディングを開始した。

ベース弦は随分と前に張ったものだったので慌てて張り替えた。やはり弦を張り替えると音の押し出し、凄みが違う。

エフェクトのノリも良いし、満足な音で録音出来たと思う。色々と試させてくれたメンバー、そして篠田君に清水工場長に感謝。

結局時間の都合で4曲程しか録音出来なかったが、予想外の作業の進行具合に満足だ。

仕上がりを楽しみにしていて下さい。

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