娘との対話。


午睡、つまりお昼寝がなくなってからというもの、娘は夕食前後、ふと目を離すと寝てしまうようになった。
まだ体が午睡のない生活に慣れていないのだろう。今日は夕食をとった後に一息ついていると、その一瞬の隙で寝てしまった。
適当なところで起こせば良いか、と片付け等々していると呻き声を上げながらおもらしをしてしまった。
こりゃいかん、と服を着替えさせようとすると寝ぼけ眼の娘、激怒。こうなると彼女は手がつけられない。
泣き叫びながら嫌だ嫌だと大暴れする。物を壊したりは決してしないけれども、あまりにも泣き叫ぶものだから彼女自身呼吸が苦しくなるのだろう、苦しそうにせき込んでえづいてしまう。抱きしめたりするものの彼女の怒りは収まらない。
時間が経過した頃に「自転車でお外に行く?」と声をかけると、涙を流しながら「行く」と娘。
ジュースが飲みたいというので用意して渡してあげるとゆっくりとそれを飲み干し「落ち着いた」。
父、一安心。癇癪を起こす事は兎も角、体に障らないかだけが心配だ。

落ち着いたタイミングで「さっきのはどうして怒っていたの?」と訊くと「寂しくて怒っていたんだよ」と教えてくれた。
「どうして欲しかったの?」と訊くと「こうして欲しかった」と抱きついてきた(激烈に可愛い)。
他に色々とその時の気持ちだったりとか彼女の希望する対処であるとかを訊きながら、ふと38歳ともうすぐ4歳でもこうして話し合って、次に同じシチュエーションになった時の事を想定する事が出来るのだな、と気付いた。
娘曰く、やはり寝て起きてすぐは気持ちがどうしようもなく怒りに駆られたり、感情の起伏が激しくなるようである。
寝起きは大人になっても感じる部分が多いものだよ、とお話しながら、それは時間が解決してくれる部分もある事を説明。
娘は安心したようだった。

一息ついた後に、気晴らしで自宅から徒歩10分程のコンビニエンスストアへ出掛けて行った。
人気のない住宅街をテクテク手を繋いで歩いていく。保育園での事やお友達の話等、色々訊かせて貰った。
何だか、10年後もふと思い出しそうな夜であった。