平日の休みは自分の発想の貧困さと戦う事になる。

四連休4日目は一人で一日過ごす平日の休み。
とはいっても朝から病院に検査結果を訊きに行く予定が入っている。今回の検査結果が異常なければ、昨年発覚した生まれつきの膵臓の形成異常については一区切り。半年おきであるとはいえ、検査と検査結果を訊きに病院に何度か足を運んでいたので区切りがつくのは嬉しい。
先生が気をまわして朝一番の診察の予約にして下さっているので、8時半頃病院へ行く。大きな病院だけあってそんな時間でも人で一杯だ。何だかんだで9時には病院を出た。あの規模感の病院で滞在時間が30分というのは驚異的に短いといって良いだろう。

帰宅後、終盤まで遊んでいたPS4のゲーム『スパイダーマン マイルズ・モラレス』をクリアすべく自部屋に籠る。
前作は結構な長尺のゲームだったが、今回は最短でクリアしようと思えばそこまで長くもないストーリー。やりこみ要素自体は凄そうなので、ミッションだったり強化スキルだったり全体の50%程のやりこみ具合だが、兎に角ストーリーはクリアした。
ピーター・パーカー以外のスパイダーマンと聞くと最初は驚いたけれども、すぐに馴染んだ。というか、先輩であるピーターの方が「いつの間にそんなに大人になっちまったんだ」と思ってしまう程。スパイディには苦悩して迷いながらも進んでいって欲しい、というのは僕の願望だろう。
明らかに次回作があるであろう終わり方をしたけれども、調べてみると次回作のトレイラーがもう発表されたそう。2023年、PS5にて!...PS5か、その時までに買えるかな。

平日の一人の休みはいざその日を迎えるまでは「あれをしようこれをしよう」と盛り上がるのだが、いざ当日を迎えると気持ちが萎えてしまう。正午を自宅で迎える頃には「あと6時間程で一人の時間も終わりか」と何もしていない事を悔やみ、そしていざ出掛けようにも時間的な制約を気にして動けず、そんな自分の内心の変化を察知して「何て決断力がないんだ」とまた萎える。
では何をしようかと考えても、この段階になるとモチベーションが下がっているので、何を考えても気持ち的に決定打に欠けてしまう。
もういっその事、前日夜から夜行バスで物凄く遠方に行って、電車で寄り道しながらのんびり帰ってくる、くらいの方が非日常感があって良いのかもしれない。

兎も角、やらねばならない事を兎に角体と手を動かして済ませていく事にした。
気持ち的には全然乗らなかったがそんな自分の気持ちを意識的に無視して家を出、中古で『バイオハザード ヴィレッジ』を買いに行った。やはり、何だかんだで陰惨なゲームが好きなのだ。
今日は朝の病院だったり、この昼の外出だったりで出歩きながらRIDEやslowdive等を聴いた。
その昔、確か大学時代に聴いたRIDE『Nowhere』は地味でピンとこなかったのだけれども、改めて聴いてみると非常に良かった。あの頃の僕が求めていた「ノイズ」とか「フィードバック」とかはむしろ凶暴さに特化したもので、RIDEのそれは儚さだったり物憂げな気持ちだったり、そういう要素を含んでいるように感じられるのであった。

ピッチシフターとディレイとリバーブとギターアンプとベースアンプの同時使用で面白い音像が作れないだろうか、でもきっと手垢のついた手法だろうなだなんて思索しながら不良のパッチケーブルを修理。
パッチケーブの修理程度の作業でも、半田ごてを握っていると気が紛れたのか、生活に対する前向きさが生まれてきたので、夕食のおかずを仕込んでいく。
むね肉をそぎ切りにして酒やらマヨネーズやらを揉み込んで冷蔵庫で寝かせる。こうすると柔らかくジューシーになるそうだ。

『バイオハザード ヴィレッジ』に興じながらむね肉を唐揚げに向けて調理していく。白米を炊く。
最終的には、平和な休日を堪能したのであった。