「ファズってやっぱり夢が詰まってると思うんですよ」

2017_06_19_001
お気に入りのファズをオンにした際にはやはり「大きな音」が出て欲しい。
ファズは僕にとって必殺技のようなものなのだ。破壊力は高くありたいし、主張も強くて良い。
ファズは一瞬にして初期衝動に自分を立ち返らせてくれる。得体の知れない大きな力を手にしたようなそんな気分は初めてアンプを通してベースギターを弾いた時のあの感覚そのままだ。
ファズは自分にとって好きな音だ。何故だろうか、無骨で不器用なようでいて奥深いところに弾かれるのだろうか。
だからファズは演奏中にノッてきて「やったるぞ」という気持ちになった時にグイッとスイッチを踏み込んでオンにしたいし、オンにした瞬間にファズサウンドに包まれていたい。或いは突き抜けるようなファズサウンドの壁で諸々、圧倒したい。
なのでお気に入りのファズは「馬鹿デカい音」が出ていて欲しいのだ。

今現在使っているファズはそれぞれの用途を鑑みても音量的に不足があるわけではないし「デカい音」は十分出るのだけれども、もっともっと踏んだ瞬間に跳ね上がる音量を実現する方法はないものか、と思案していた。
ファズの後にブースターを繋ぐ?ううむ、元々ゲインが高い音だからか音色はマッチョに変化するし音量も気持ち上がったように感じるものの期待していた程ではない。
センドリターンに繋ぐ?試す前から配線が面倒臭そうで断念。我儘な事を承知で言うけれどももっとシンプルなのが良いんだよ。あれをここに繋いで、とかあれもこれも踏んで、とかそういう今まで以上に煩わしいのは嫌だ。

で、このサイトJ・マスキスのインタビュー記事を読んだりして「ほへえ、歪ませた後に音量下げる、ねえ」とか呟きつつではBOSS LS-2(何度も言うけれども名機。ひれ伏すくらい名機)使ったりしてあーだこーだ、みたいな思索をしているところにふと思い出した。
我らが田渕ひさ子さん(未だにスリーマンでご一緒したのが夢のようだよ)がマーシャルで大きな音のクリーンを作ってBOSS BD-2で小さい音のクランチサウンドを作り、その後にディストーションとかかけて一気に跳ね上がる音量を実現しているって話。ご本人がギターマガジンだかで書かれていたそうなので間違いなかろう、あの我々が心踊らされた「ギュイイイイイイイイインンン!!!!」はそうやって作られていたのであった。

要するにアンプで大きな音を作ってエフェクト類の最前段で音量を絞ってやれば良いわけだ。
早速試してみたところが本日の画像。LS-2でレベルを絞ってファズをかける。バッコーーーン!!と音量が跳ね上がった。jコンプレッサーでも同じ。いや滅茶苦茶具合良いよ。スタジオで大きな音でスピーカーから出しながら鳴らしてないから細かいニュアンスについてはまだ書けないけれど、やりたい事は出来てる気がする。
バンドによってはコンプレッサー、ほぼほぼかけっぱなしだし。
電気信号の取り扱いは面白いなあ。ファズ一個(これがやはりべらぼうに良いので近日細かく書きます)買って、それが良いきっかけになってシステムを見直す機会を得た。好奇心の赴くまま、もうちょっと突き詰めてみるとする。

コメント

  1. 通りすがり より:

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    こんばんは。通りすがりです。
    この方法、ゆらゆら帝国のギタリストも使ってた気がします。