人生2度目の大腸内視鏡検査

汚い話で恐縮だが、定期的に痔が切れる。
排便後にお尻を拭くとトイレットペーパーに鮮血がつく事しばしばであり、ウォシュレットも染みるのである。
慣れたものであるけれども、しかしながら時折酷い時があり便器内が赤く染まるとまではいかずとも水の中に鮮血が溶ける瞬間を目撃してしまう事もあり「ちょっと流石に酷くないか」と思ったので念の為、専門の病院を受診したのであった。
その折に申し込んだ大腸内視鏡検査当日がいよいよやって来たのであった。
実に6年ぶりの日帰り入院での検査である。

朝9時前に集合、簡単な説明を受けて1リットルの下剤とペットボトル1本分の水(事前に渡された入院の資料に紅茶でも可、とあったので無糖の紅茶を持って行ったのだけれども、やはり水が一番望ましいようだった)を1時間半かけて飲んでいく。
次第に便意を催すのでトイレに駆け込むわけなのだが、排便を2度3度と繰り返すうちに次第に茶色い水しか出なくなる。
うん、知ってる、知ってるぞこの感じ。
6年前に経験済であるからして、慣れたとまではいかないけれども気持ち的には幾分か余裕がある。
6年前はいささか変な感じがした看護師さんへの「便見てください」も今回は特に感動もなく義務的にナースコールをし、トイレの中で看護師さんがやって来るのを落ち着いて待つ程の気持ちの余裕があった。
それにしてもどれだけ下剤が効いて水しか出なくなっても、それでも肛門から出る水は茶色いんだもんな。
そのまま水が出る程には僕の体内は綺麗ではないらしい。看護師さんから検査の説明の際に「人間の体内は一本の管なので」と説明があってその言い回しが心に残っているのだが、それでは僕の管はそこまで綺麗ではないのだろうか。
複雑な心境である。


腸の中がすっからかんになった記念でセルフ撮影。
一体何やってんだか。
頭の中では「検査明けでヤクルトでも飲んで腸内環境を健全にしたろうかしら」とかそんな事を考えているのであった。
6年前の検査では同室の先輩が玄人っぽく、その検査慣れした様子に「格好良い」とか思っていたのだが今回は同室の同志達とは全く会話がなかった。ちょっと残念。

腸の中がすっからかんになった頃合いで看護師さんから「もう横になって良いですよ」とゴーサインが出たので、同室の4名はそれぞれ横になり始めた。
ベッドの間のカーテンを閉めてごろごろしながら検査の順番を待つのだが、同室4人の中で僕は3番目に検査を受けた。
先の2人が検査室に行って戻って来るのは気配でわかるので、1度の検査で大体30分程かかるというのも今回知る事が出来た。
思っていたよりも短い。まあカメラで大腸の中を見るだけだもの、実際麻酔の効きも物凄く早いだろうから所要時間的にはそんなものなのかもしれなかった。
隣のベッドの若者は検査の結果ポリープが見つかったらしく、そのまま入院する事になった。ポリープがあるとその場で切除、出血が酷くないか様子を見るために1晩入院する事になるのである。
カーテン越しでも溜息が聞こえてきて、若者がテンションが下がっているのが伝わってきた。

看護師さんが呼びに来てくれ、検査もいよいよ自分の順番である。
エスカレーターに乗って検査室へ移動する。下半身はお尻のところに穴が開いている検査用パンツ一丁になり、お尻を突き出すような姿勢で検査台に横になった。僕の場合もきっと30分くらいで終わるんだろうな、とか妙に冷静に考えてしまった。
点滴で麻酔が入るとすぐさま頭の中がぐるぐる回り始める。
「はい、目を閉じてねー」という言葉に従って目を閉じた瞬間、検査が終わっていた。
麻酔が前回よりもしっかり聞いていたのか、検査結果を聞いた記憶も病室に戻った記憶も父に迎えを頼む連絡を入れた記憶も全てが不鮮明、曖昧模糊として実感がないのだった。
帰宅すると娘(長女)を迎えに行ってくれた義母と妻と娘(長女、次女)達が出迎えてくれたのだが、どうも僕は麻酔でフラフラしていたらしい。折角腸内環境を万全にしようと思っていたのに袋麺を茹でてガツガツ食べていたそうだ。


検査結果を訊いた記憶が曖昧なので心配ではあったが、日帰りである点や持っていった鞄から出てきた治療計画書(↑)から検査の結果異常が無かった事を知った。
一安心、である。
腸内環境を整えるきっかけに出来なかった事だけが残念だ。
さて、痔の治療をしないといけないな。