第5回アジアパラ競技大会の聖火ランナーとして走った

第5回アジアパラ競技大会の聖火ランナーとして聖火リレーに参加した。

何を隠そう一番驚いているのは僕自身である。
まさか自分の人生で聖火ランナーを経験する事があろうとは想像さえしなかった。
お仕事させて頂いている会社から僕以外にも何人か社員さんが聖火ランナーとして参加予定とは聞いていたものの、詳細はセキュリティの関係上事前に知る事もなく(聖火ランナーとしてのオリエンテーション資料は勿論事前に頂いていた)、実際当日に集合場所に行ったところ実に国籍も年齢性別も能力も多様な皆さんと一緒に聖火リレーをするのだと知った。


聖火ランナーのユニフォームに着替えてオリエンテーションの開始時間を待つ間に、記念撮影を出来るスペースがあった。
運営スタッフに松竹亭ごみ箱君がいたので折角なので一緒に1枚。
人生で初めて(そして恐らくそうそうある事でもなかろうからこれが最後の可能性が高い)の聖火ランナーでソワソワしているところに顔馴染みがいるとこんなにホッとするとは。
色々お話出来て緊張もほぐれた。

オリエンテーションが始まった。
多様なランナー参加者にあわせて同時通訳、同時手話通訳、同時筆談でのオリエンテーションである。運営スタッフ側も流石、万全の体制。
一方我々ランナーはその頃になると隣の席同士で話が盛り上がり(僕の前のランナーさんはご同業の先輩、僕の次のランナーの方は9年前に視覚障害となった事を契機とし、ユニバーサルデザインに関する講演活動等尽力してらっしゃる方だった)、オリエンテーションも一緒に盛り上がりながら傾聴した。
オリエンテーション後はトーチキス(聖火をトーチからトーチへ移す事)の練習をしたり他の聖火ランナーさんと話をしたり。
普段はお仕事やバンド活動で出会う皆さん以外、なかなか初対面の人と話をしたりする機会ってないのだけれども『聖火ランナー』という共通項が色々な壁や初対面での緊張感を取っ払ってくれる。
同じ目的に一緒に向き合って、この人達と聖火を繋いでいくんだなという高揚感を肌で感じた故か、テンションが上がってくるのを感じた。

会場である名城公園へは数名ずつ車で移動する。
他のランナーさんが向かう時は拍手で送り出し、いよいよ自分が呼ばれた時は拍手と「いってらっしゃい!」と送り出して貰う。
応援されてるなって実感する瞬間だ。
果たして目の前でこんなに応援される事って最近あっただろうか。
そんな思いは名城公園に着くと益々強くなった。


家族のみならず、会社の皆さんも沢山集まって応援に来て下さった(写真は家族との記念写真)。
わざわざ応援用のうちわまで手作り。何たる事。もう一度思った、果たしてこんなに目の前で応援される事ってあっただろうか。
いや、これは僕が応援されているだけではない、聖火ランナーとしての責務に対する応援である。
大役だぞ、これは大役だ。
アジアパラ競技大会の聖火リレーのランナー参加というのがどれだけ大役なのかは認識していたつもりだったけれども、ここにきて舟橋は自身が如何に大役を担っているかを実感した。


しかしながら大役を務める事に対する緊張より、高揚が勝った。
前のランナーさんより聖火を預かり、次のランナーさんまで聖火を届ける。
今回使用するトーチは愛知県の会社さんが作られたもので日本刀をモチーフにしているそうだ。
何でも台風並みの風でも火が消える事はないとか。
デザインに込められた想い、そして朝から見てきた運営スタッフの皆さんの想い、そして他の聖火ランナーさんの想い、そして競技大会に人生を賭けて参加される選手の皆さんの想い。様々な人が競技大会にそれぞれの立場から想いを込めているんだなと実感するには十分な時間があり、十分な瞬間を目の当たりにした。
高揚に重なる更なる高揚。
いや本当にここ最近で一番テンション高かったんじゃないかな。
聖火リレーで走ったのは多分50メートル程だっただろうか。体感上、30秒くらいだった気もする。
兎に角あっという間なのだった。

最高だったな。
本当に、有難うございました。