EQDのディストーションを楽しむ。


EarthQuakerDevicesのディストーション、Zoarを昨年末に買った。
母が亡くなって失意の中、日常生活に少しずつ戻っていくために自分を励ます意味でも購入を決意したのだった。
勿論、ディストーション・ペダルを買ったところで肉親を亡くした喪失感が埋まろうはずもない。
ただ、音は歪んだ。歪んだ音を頼りにして、演奏行為に対してなかなか積極的になれない(実際、しばらくベースギターを弾く気にならなかった)萎えてしまった自分の気持ちに少しずつ薪をくべていったのだった。
年末のパイプカットマミヰズのライブ2024年一発目の白線の内側のライブで使ったのだが、やっぱりこういうペダルはそれなりに大きな音でギャイーーン!と鳴らした方が良い音がする気がする。
気持ちの問題だろうか。

コントロールはLevel、Weight、gain、そしてBass、Middle、Trebleの3バンドEQ。短く踏むと通常のオン/オフとして、長踏みすると踏んでいる間だけオンになるフレキシ・スイッチ搭載。
Weightというのは歪み回路に低域をどれだけ流し込むかのコントロールとの事だけれども、実際Zoarの音作りの肝はこのWeightコントロールだと思う。Weightの設定で歪み方が変わるからだ。低域を流す量というとBassと同一視しそうになるけれども、純粋に低域の量が変わるBassに対してWeightは低域の量とそれに伴って歪み方が変わる。Weightは何なら下げ目でも良いのかもしれないとさえ思う。上げ過ぎると結構ズブズブした感じになるので。
歪み具合はGainでほぼほぼクリーンかクランチに片足の親指くらい突っ込んでいるか、というところからミドル(の上の方の)ゲインのディストーションくらいはまでは歪む。
まずはWeightとGainで大まかな歪みの傾向を定めて、その後にBassとMiddleとTrebleで音を微調整すると良いであろうという触り応え。

いずれにしても大きな音で鳴らした方が「良い音」感を堪能する事が出来ると感じている。